福地組、AI-OCRで見積書の転記作業を1枚1分に短縮 月100時間近い作業削減へ

2026年10月28日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
x
hatebu

 福地組は、協力会社から届く見積書の転記作業を効率化するため、AI文書処理サービス「LINE WORKS PaperOn」を導入した。10月27日、同サービスを提供するLINE WORKSが発表した。見積書1枚あたり10~15分かかっていた転記作業が約1分に短縮されたという。今後は社内の利用者を拡大し、月100時間近い作業時間の削減を見込む。

 福地組は沖縄県嘉手納町に本店を置く総合建設会社。うるま市と那覇市にも拠点を持ち、戸建て住宅や医療・高齢者施設、公共施設の建築から土木工事まで幅広く手掛けている。設計から施工までを自社で担う案件も多く、連携する協力会社は数百社に上る。1案件で扱う見積書が100枚を超えることも珍しくなく、工事内容によっては1社の見積書が数十ページに及ぶこともある。

 協力会社の見積書は書式がそれぞれ異なるため、工事費の見積書や実行予算書を作成する際には、内容を自社の費用管理システムに手作業で転記する必要があり、大きな業務負荷となっていた。日中は現場対応が優先されるうえ、民間工事では見積りの迅速な提出を求められることも多く、現場社員の長時間労働や心理的負担の一因にもなっていたという。

 同社はこうした課題を解決するため、複数のOCRサービスを比較検討し、まずLINE WORKS PaperOnの前身である「LINE WORKS OCR」を導入した。その後、利用状況に応じた柔軟な料金体系や、工事案件ごとの文書管理を効率化できる点などを評価し、LINE WORKS PaperOnに移行した。書式の異なる見積書を都度の設定なしで表形式のデータに変換できる点や、生成AIとAI-OCRを組み合わせた読み取り精度、ITツールに不慣れな担当者でも扱える操作性も評価したとしている。

 LINE WORKS PaperOnの導入により、見積書のデータ化にかかる工数は大幅に減った。同社の検証では、半日を要していた作業が約30分で完了したほか、1案件あたり約40時間かかっていた作業が約12時間に短縮され、作業時間を約7割削減できたケースもあった。文書管理機能によって必要なファイルを素早く探せるようになり、文書管理業務全体の効率化にもつながっているという。

 今後は、見積書処理で得た成果を基に、他の帳票処理や社内の他部門にも活用を広げ、全社的な業務効率化を進める考えだ。

 福地組総務部の橋本風太氏は「書式の異なる紙やPDFの見積書も、事前設定なしで表形式のデータとして読み取り、出力できるため、現場の業務負担の軽減につながっている。今後は見積書で得られた効果を基に、他の帳票処理や部署にも活用範囲を広げ、さらなる業務改革を進めていく」とコメントしている。

ニュースリリース