出光興産、契約業務の全社基盤にDocusign IAMを採用 2027年1月ごろに試行

2026年10月14日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
x
hatebu

 出光興産は、Docusignのインテリジェント契約管理プラットフォーム「Docusign IAM」の全社展開に向けた取り組みに着手した。法務相談から契約の準備、承認、締結、締結後の保管と検索まで、契約に関わる一連の業務をつなぐ。2027年1月ごろ、法務部門とデジタル・ICT推進部門を中心に、トライアルを始める予定だ。

 出光興産は、中期経営計画で、既存事業の深化、成長事業の創出、低・脱炭素事業への挑戦を掲げる。事業領域の拡大に伴い、契約の件数が増え、多様化する見込みだ。限られた人的リソースの中で、成長分野に人材を配置する必要がある。全社で業務の生産性向上に取り組むなか、契約業務に携わる担当者から、契約業務が改善の重点領域に挙がったことが、採用の起点になった。

 同社は従来から、さまざまな承認業務の電子化を進め、契約業務も、締結手段のデジタル化だけでなく、その前後の業務プロセスまで含めた高度化を検討してきた。一方で、法務と事業の両部門で、過去の契約やレビュー履歴を参照する検索と確認の作業が発生していた。定型的な問い合わせが、法務部門に集中しやすいことや、法務相談、社内承認、契約、文書管理などの主要なプロセスが、部門やツールごとに分かれていることも課題だった。年間数千件規模の法務相談への対応と、社内に蓄積された10万件以上の契約書の検索と活用を見据え、既存の業務やシステムを生かしながら、契約業務全体を、段階的につなぐ方向で検討している。

 もともと、Docusignの電子署名「Docusign eSignature」と連携した契約管理の仕組みを整える構想があった。Docusign IAMが、契約の準備から締結、締結後の管理と活用までを支援することから、個別のツールを組み合わせるのではなく、契約業務全体を見渡した基盤として使える点を評価して、採用を決めた。既存のシステムや業務フローを一度に置き換えず、既存環境との共存を前提に、利用状況を確認しながら段階的に展開できる点も、目指す方向と合っていた。活用を検討する機能は、契約依頼の受付、レビュー、承認、進捗の可視化を支援する「Agreement Desk」、契約業務の手順や承認ルートを標準化・自動化するワークフローを構築する「Workflow Builder」、電子署名と締結状況の管理を支援する「Docusign eSignature」、締結済みの契約書と契約情報を一元的に保管し、検索・抽出・分析を支援する「Agreement Manager」の四つだ。

 トライアルは、2027年1月ごろから、法務部門とデジタル・ICT推進部門を中心に始める。法務相談、契約準備、契約内容のレビュー、担当者への割り当て、社内承認、捺印と電子署名、締結後の契約情報の保管と検索まで、主要なプロセスを対象に、業務フローを設計して構築する。その後、定着の状況を見ながら、対象の部門と業務を広げる。期待する効果は、契約業務の標準化と可視化、過去の契約書やレビュー履歴を検索しやすくする環境の整備、法務部門と事業部門の連携の円滑化、定型的な契約業務の時間削減だ。これらは今後の目標であり、導入効果の実績は示されていない。

ニュースリリース