ノーリツ、「Domo」導入でデータドリブンな営業組織に転換 社内で定着支援にも注力

2024年10月4日10:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ノーリツは、ドーモ(Domo)が提供するBIツール「Domo」を導入した。データドリブンな営業組織への変革に活用しており、営業社員のDomo活用率は9割を超えているという。10月3日、ドーモが発表した。

 ノーリツは、給湯器、温水暖房機器、厨房機器などを製造・販売する住宅設備大手。営業先は、大手ガス会社の代理店から工務店、リフォーム会社、建材メーカー、ハウスメーカーまで幅広い。従来は営業スタッフが独自にExcelを活用して営業先情報を管理するスタイルだったが、組織としてデータを活用できる体制と環境整備を進める方針を打ち出した。

 2020年にデジタルイノベーション推進室を新設し、BIツールの選定に着手。ユーザーフレンドリーな操作性とExcelからのスムーズな移行を実現できる点を評価し、Domoを採用した。導入から1年以内にExcelで管理していた営業数値をDomoに移管し、統一された指標に基づくリアルタイムなデータ共有を実現。属人的なデータ管理を脱却し、データドリブンな環境を構築したとしている。

 Domoの導入により、会議資料や顧客提出用レポートの作成時間を大幅に削減でき、営業からバックオフィスへの資料作成依頼がなくなるなど、業務効率が向上したという。結果として、戦略的思考に活用できる時間が増えたほか、他部署の売上状況もリアルタイムに把握可能となり、部門間の競争意識が向上し、社内活性化にもつながっているとしている。

 ノーリツでは、デジタルイノベーション推進部長の並木卓也氏が社内のけん引役となり、導入から定着、データドリブン文化の醸成を推進。並木氏は、現場社員がデータに触れる機会を重視し、現場の要望に応じたダッシュボードを作成、積極的に支援しているという。また、データ活用に積極的に取り組んだ支店の成果を全社員の前で表彰するなど、モチベーション向上にも尽力。具体的なデータ活用方法を共有する場を設け、成功体験を社内に浸透させた。さらに、各エリアにDomoサポーターを配置し、データ活用を推進する体制構築を図った。

 並木氏は、「データ活用では、まず見たい人に合わせたダッシュボードを作成し、見てもらい、使ってもらうことが重要。Domoは社員の希望を素早く実現できる。最初は手厚く支援し、自走を支援していくことがデータドリブン組織構築の秘訣」と話す。

 一方、営業本部営業企画部営業企画室室長の吉川徹氏は、「短期間でデータドリブンな営業組織に変わるとは思っていなかった。Domoによるデータ活用推進当初はExcelに慣れた社員からの反発もあったが、生産性向上が実感されると、不満は質問へと変わった。営業担当者の行動や発言にも変化が見られる。今後は、この行動変容を戦略的営業活動につなげていく」とコメントしている。

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