エア・ウォーター、リスキリングでDX人材の育成を本格化

2025年9月10日23:04|ニュースCaseHUB.News編集部
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 エア・ウォーターグループは、DX人材育成を目的としたリスキリング支援サービス「Reskilling Camp」を導入した。9月10日、サービスを提供するパーソルイノベーションが発表した。多岐にわたる事業を展開するグループ各社が抱えるビジネス課題を解決するため、実践的なカリキュラムを通じて変革力や問題解決力を備えた人材を育成する。

 エア・ウォーターは産業ガスを祖業とし、エネルギー、医療、農業・食品など多角的な事業を展開する複合企業体だ。中期経営計画では、生成AIの活用により、既存事業の業務工数を30パーセント削減する目標を掲げている。この目標達成には、従業員がビジネス課題の本質を見極め、解決できるAI・DX人材へと成長することが不可欠だった。

 従来、グループ各社は業種や組織体制が多様なため、個別の課題解決には画一的なデジタル教育では不十分だと考えていた。そこで、各社の状況に寄り添いながら、成果に直結する変革力、問題解決力、業務改革力を養う実践的なカリキュラムと、柔軟な伴走支援が可能なReskilling Campの導入を決めた。

 研修カリキュラムは、AI・DX推進に必要な基本的な視点や思考法を学ぶ「デジタル変革マインド教育」から始まり、業務課題に基づいた実践演習へと段階的に進む構成だ。実務での活用を見据えたワークショップやハンズオン形式の学習を通じて、学びの定着とスムーズな実践移行を支援する。グループ各社の業務環境や受講者の役割に応じて内容を柔軟にカスタマイズできる点も特長だ。

 エア・ウォーターAI・DX推進室の村上雅洋氏は、導入の決め手について、「数多くのAI・DXプロジェクトを成功に導いてきた専門家が、ビジネスの現場ですぐに実践できる実用的な教育カリキュラムを当社仕様で設計してもらえること」を挙げている。さらに、「実務課題の解決と価値向上に直結する実践型カリキュラムを通じて、従業員一人ひとりが業務課題に向き合いながら変革を実現し、新たな価値を創造する人材へ成長してくれることを期待する」とコメントした。

 今後は、AI・DX人材向けの高度専門カリキュラムの提供や、人材認定制度の設計を起点とした育成体系の整備を進める計画だ。中長期的なリスキリング支援を通じて、グループ全体でのDX推進と戦略実現に貢献する人材を継続的に輩出し、さらなる価値向上を目指す方針だ。

ニュースリリース