イオンフィナンシャルサービス、システムのクラウド移行でDXを加速

2025年10月31日13:58|ニュースCaseHUB.News編集部
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 イオンフィナンシャルサービス(イオンフィナンシャルサービス)は、中期経営計画に基づくデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略を加速するため、基幹システムのクラウド移行を進めている。この取り組みに対し、キンドリルジャパン(キンドリル)がクラウド環境の構築と基盤保守サービスで支援した。10月30日、キンドリルが発表した。2年半で20以上の業務システムがAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureを含むクラウド環境で稼働した。これにより、変化の激しいビジネス環境への迅速な対応やアプリケーション開発の柔軟性向上、コスト効率性の高い基盤の実現を目指す。

 イオンフィナンシャルサービスは、中期経営計画で「第二の創業:バリューチェーンの革新とネットワークの創造」を掲げ、DX戦略を推進している。その中で、ITシステムの根幹となるIT基盤について、アジリティ(俊敏性)向上によるデジタルシフトの加速、顧客ニーズへの迅速な対応、柔軟かつコスト効率性の高い基盤を目指し、オンプレミス環境からクラウド基盤への移行を進めてきた。

 キンドリルは、AWSとMicrosoft Azureを含むクラウド環境を構築し、20以上の業務システムをこれらの環境上で稼働させるシステムのクラウド化を支援した。この構築プロジェクトは2023年から2年半をかけて実施され、サービスイン後の基盤保守サービスもキンドリルが提供している。

 クラウド基盤の構築と保守においては、再利用性を重視した標準化と自動化を推進した。複数の業務システムを統合基盤へ移行するにあたり、標準化、効率化、品質の高度化を図った。また、プロビジョニングや設定に自動化ツールを活用することで、高い品質を維持しつつ作業効率の向上も実現した。キンドリルは、ミッションクリティカルなシステムの支援で培ったスキルや知見と、ハイパースケーラーとの戦略的アライアンスを活用してプロジェクトを推進した。

 イオンフィナンシャルサービス 常務執行役員 システム担当 兼 システム本部本部長の光石博文氏は、小売りと金融の融合領域で事業を展開するイオングループとして、グループ全体で共有するプラットフォームの構築が急務であると述べている。同氏は「イオンフィナンシャルサービスとしてDXを加速させるため、100を超えるシステムのクラウドシフトを進めている。2028年の完全クラウド化を目指すと同時に、グループ各社との更なる連携や共同利用を推進していく」とコメントしている。

ニュースリリース