商船三井、インフォマティカのデータ連携基盤で新システム構築 DX推進の基盤に

2024年9月9日08:00|ニュースリリース公開日 2023年9月14日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 商船三井は、基幹系システムのモダナイゼーションで、インフォマティカのデータマネジメントクラウド「Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」を導入した。2023年9月14日、インフォマティカ・ジャパンが発表した。IDMCは、新システムのインタフェース基盤(データ連携基盤)として採用され、複数のSaaSが常時連携する。これにより、商船三井はシステム導入、維持、運用管理におけるコストの平準化と属人化の抑制を目指す。

 商船三井は、海運業を中心に、クルーズ、フェリー、洋上風力発電、物流、港湾ターミナル、不動産事業などを手掛ける企業グループ。長年にわたり各事業部門が個別に導入した複数のシステムを、個別に接続する開発モデルで巨大なシステム群を運用してきた。変化の激しい事業環境やクラウド化への対応に伴い、接続部品や統合管理サービスを活用した開発工数や運用管理コスト、作業負担の軽減が課題だった。そこでデータマネジメント・レイヤの標準化とローコード開発による工数、コスト削減を目的にIDMCを採用した。

 2022年4月に稼働を開始した新システムは、多様なシステムを連携し、部門を超えたデータ活用による企業価値向上を目指している。IDMCは、豊富なコネクタによる接続性、シンプルなローコード開発機能による生産性向上、高い市場シェアの実績と信頼性に加え、国内データセンターでの運用や、処理を実行するコンポーネント「Secure Agent」を自社ネットワークに構築できる点が評価された。特に「SAP S/4HANA Cloud」を活用した基幹系システムや、営業、人事、調達、情報分析システム、海運業務に特化した海外アプリケーションなどをクラウド上で連携させる必要があり、IDMCのコンポーネントである「Cloud Data Integration」や「Cloud Application Integration」の活用で、それらをほぼリアルタイムに連携している。

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基幹システムのモダナイゼーションのイメージ

 IDMCの導入により、商船三井は、マルチクラウド環境における会計、営業、運航、バックオフィス業務など、幅広いデータ連携を実現した。また、多数のアプリケーション連携や統合運用管理の工数削減も見込まれる。今後は、接続するアプリケーションを増やし、保有データの企業価値を向上する。

 商船三井のグループ執行役員 兼 商船三井システムズ 代表取締役社長 三谷亮司氏は、「IDMCのクラウドデータ/アプリケーション統合ソリューションは、複数の基幹アプリケーションがリアルタイムに連携し、船舶・運航や事業経営に関連する状況把握やデータ分析を促進するためのシステム構築を可能にしました」とコメントする。さらに、「商船三井ではグループ経営計画『BLUE ACTION 2035』を策定し、サステナビリティ課題への取り組みのひとつとして、DXを推進し、デジタルを活用した社会課題解決のリーディングカンパニーを目指します。今回導入したIDMCを含む基幹システムをDX推進の基盤としながら、徹底的なデジタル化と業務・組織の最適化を進め、GHG排出への対応などの様々な社会課題および経営全般の課題解決に取り組んでいます」と述べている。

ニュースリリースURL
https://www.informatica.com/jp/about-us/news/news-releases/2023/09/202300914-mitsui-o-s-k-lines-launches-efforts-to-modernize-core-systems-adopts-informaticas-intelligent-ai-powered-data-management-cloud.html