各種仮設機材のレンタルや安全コンサルティングを展開する杉孝は、教育体制の標準化と効率化を目的に、learningBOXが提供するeラーニングシステム「learningBOX」を採用した。4月28日、learningBOXが発表した。オンライン学習環境の整備により、現場のOJTに依存していた教育レベルのバラつきを解消し、組織全体のスキル向上とナレッジ共有の仕組み化を推進する。
杉孝は建設業界を支える仮設機材の提供に加え、高度な技術サポートを行っている。同社の業務には機材の知識だけでなく、建設業界全体の専門的なスキルが求められるが、中途入社社員の多くが異業界出身であるため、ゼロからの知識習得が課題となっていた。
従来、社員教育の多くは現場のOJTに依存しており、ナレッジの属人化や教育レベルの差が生じていた。特に教材作成においては、全社共通の資料が整備されていなかったため、新しい社員を受け入れるたびに各部署の担当者が資料を一から作り直しており、1回あたり2時間から3時間の工数が発生していた。また、既存の資料が現場の実情と乖離していたり、研修後のテストや採点業務がアナログ方式で管理に多大な時間を要したりするなど、研修運営の効率化が急務となっていた。
learningBOXの採用にあたっては、スモールスタートが可能なコストパフォーマンスと、ITの専門知識がなくても簡単にコンテンツを作成・更新できる操作性の高さを評価した。特に、同社が扱う機材は専門性が高く市販の教材では対応できないため、PowerPointやPDFなどの既存資料をそのまま取り込んで自社専用の教材を内製できる柔軟性が決め手となった。また、クイズやテストの出題形式が充実しており、受講者が深く考えながら取り組める点も学習効果を高めると判断した。
導入後は、まず300アカウントから運用を開始。既存資産を活用することでコンテンツ準備の工数を短縮した。現在では各部署が主体となって年間10本以上の新規コンテンツを作成しており、動画教材の活用も進んでいる。管理面では「クリア条件」や「スキップ再生の禁止」といった機能を活用し、着実な知識習得を促す仕組みを構築した。
導入の効果として、場所や時間を問わずに正しい知識へアクセスできる環境が整い、自己解決のスピードが向上した。営業社員はlearningBOXをナレッジベースとして活用しており、情報のバラつきが解消されたことで業務効率化につながっている。また、これまで数値化が難しかった個人の習得状況がデータとして可視化され、組織全体で教育に対する意識が向上した。この動きは営業部門だけでなく機材管理部門にも波及し、部門を越えた知識共有がスムーズになるなどの波及効果も生まれている。
今後は、eラーニングによる知識習得と、対面でのロールプレイングやケーススタディを組み合わせたハイブリッド型の教育体制を強化する。社員が主体的に学び続ける「セルフラーニングの文化」の定着を目指し、職種や年次に応じた多様な研修プログラムの拡充を進めていく。
杉孝の営業教育課課長代理である矢島正裕氏は、learningBOXは専門性が高く既存教材では対応できない企業にとって導入しやすいシステムだと指摘する。直感的な操作性と充実したテスト機能により、教育の属人化を防ぎ、着実に知識を定着させることができると評価している。