リアルキューブは、営業活動の可視化とデータ駆動型の営業体制構築を目的に、ベルフェイスが提供するSalesforce入力エージェント「ベルセールスAI」を採用した。4月2日、ベルフェイスが発表した。導入後、商談情報のSalesforce連携率は90%を超え、データ資産の蓄積と商談品質の向上に繋がっている。今後はAIエージェント機能を活用し、さらなる営業効率の改善を目指す。
リアルキューブは、中古マンションの購入とリノベーションをワンストップで提供する不動産会社である。物件探しから設計、施工までを一貫して手がける体制を強みとしているが、事業拡大に伴い営業活動の属人化が課題となっていた。
同社ではSalesforceを導入していたものの、営業担当者によって入力されるデータの質や量にばらつきが生じていた。特に不動産売買の現場では、物件の室内などで顧客と会話しながらメモを取る必要があり、商談に集中しきれない状況があった。また、設計者が同席しない打ち合わせでは詳細な情報共有に時間を要し、担当者の主観に頼った記録では組織的なナレッジ共有にも限界があった。こうした背景から、入力作業の効率化とデータ品質の標準化を目指し、ツールの検討を開始した。
複数のツールを比較検討した結果、リアルキューブは三つのポイントを評価して「ベルセールスAI」の採用を決定した。第一に、営業担当者の主観を排除し、ファクトに基づいた商談内容を自動で記録できる点だ。取得した情報を構造化データとしてSalesforceへシームレスに連携できる実用性を高く評価した。
第二に、設計部門を含むチーム間での情報共有が改善される点である。記憶に頼らず正確な情報を共有でき、設計フォーマットへの落とし込みに必要な膨大な情報をそのまま活用できる点が決め手となった。第三に、蓄積されたデータをもとに「Agentforce」が作動し、Slackを通じてリアルタイムに提案支援を行う次世代の営業基盤を構築できる点に魅力を感じた。
導入後の効果として、Salesforceの活用率が向上した。商談情報のほぼ全てが登録される体制が整い、2025年12月から2026年1月にかけて利用回数が大幅に増加。データ資産を将来の財産として蓄積する意識が組織内に浸透した。
実務面では、自動記録により事務作業の手間が削減されたことで、営業担当者が顧客との会話に専念できる環境が実現した。商談後に生成されるサマリーを確認することで次回対応のリマインドが容易になり、顧客対応の質も向上している。また、商談内容の可視化によって営業の属人化が防止され、上司が同行せずともサマリーを通じて若手社員のスキルアップに活用できるなど、組織全体の底上げにつながっている。
今後は、2026年3月頃よりAgentforceを活用した自動サジェスト機能の実装を予定している。営業DXを一段と加速させる。さらに、蓄積された会話データから顧客ニーズを分析し、マーケティング活動への応用も視野に入れている。
リアルキューブ取締役の松尾氏は、これまでは会話をしながらメモを取る必要があり、商談に集中しづらい場面もあったと振り返る。ベルセールスAIの導入により、営業担当はメモを取ることなく会話に集中できるようになった。AIを意識して説明することで自身の提案内容も整理され、顧客にとっても分かりやすいコミュニケーションが生まれていると感じている。今後は会話データから顧客ニーズを分析し、営業活動だけでなくマーケティングにも活用していきたいと話している。