青森県理学療法士会は、会員のキャリア形成支援を目的に、オンライン教育システム「e-klasse」を採用した。1月27日、e-klasseを提供するDRAGON AGENCYが発表した。広大な県全域に分散する会員の移動負担を解消し、子育てやシフト勤務で研修参加が困難だった層の受講を促す。視聴管理の自動化により、運営側の負担軽減と学習の質向上を両立させる狙いだ。
青森県は全国でも有数の広い面積を有し、理学療法士会の会員は青森市や八戸市、弘前市をはじめ県内全域に所在している。従来の集合型研修では遠方からの移動負担が大きく、全県的な参加を促す上で課題となっていた。また、医療機関の勤務は土日祝日を含むシフト制が一般的であり、家庭の事情と重なることで、自己研鑽の機会を断念せざるを得ない会員も少なくなかった。職能団体として、多様な働き方に合わせた学習環境の整備が急務となっていた。
こうした背景から同会は、場所や時間を問わずに受講できるeラーニング研修の導入を検討。臨床工学技士会や社会福祉協議会などでの導入実績を評価し、e-klasseを選定した。採用にあたっては、生涯学習ポイントの付与に必要な視聴管理機能が充実している点が決め手となった。具体的には、初回再生時の倍速視聴やシークバー操作を制限する機能や、受講状況をCSVデータで容易に管理できる点を高く評価した。また、対面やウェビナーで使用した動画や資料をそのまま掲載できるため、オンデマンド研修に向けた準備工数を大幅に削減できることも選定のポイントとなった。
導入後の研修では、子育てなどの理由で数年間活動から遠のいていた会員が再び参加するなど、想定を上回る受講者数を記録した。参加者からは「時間を気にせず受講できる」といった好意的な声が寄せられている。さらに、複数のコンテンツを一つの研修に構成できる特性を活かし、専門資格を持つ県内の若手理学療法士を講師として登用。地域内での人材育成や活躍の場の提供にもつながっている。
青森県理学療法士会の米田良平会長は、「子育てやシフト勤務など、それぞれの生活に合わせて学べる環境を整えることができた。何年も研修に参加できなかった会員が再び学びの場に戻ってくれたことは、職能団体として大きな意義がある。今後は身近で多様な地域内の人材を活かしながら、県外にも開かれた研修の形を目指したい」と評価している。
同会は今後、eラーニングの特長である「場所を選ばない」利点を最大限に活用し、他都道府県の理学療法士にも研修を告知することで参加者の拡大を図る。得られた収益を会員へ還元する仕組みを構築し、持続可能な団体運営を推進していく。