EARTHBRAIN、建設現場の生産性と安全性向上を目指しAIインフラを刷新

2025年5月15日21:57|ニュースCaseHUB.News編集部
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 EARTHBRAINは、建設現場の生産性向上と安全性強化を目的に「Dell AI Factory with NVIDIA」を採用した。デル・テクノロジーズが5月14日に発表した。

 EARTHBRAINは、EARTHBRAINは、日本を代表する建設機械メーカーであるコマツを軸にしたジョイントベンチャーとして、2021年に誕生、建設現場のプロセスをデジタル化し、環境に配慮した持続可能な取り組みを推進するソリューションを展開している。これまで同社は、ドローンで取得した地形データを活用し、現場をデジタル上で高精度に再現する技術や、建設機械の遠隔操作、トラックなどの位置情報をリアルタイムで可視化するシステムを提供してきた。これにより、作業効率と現場の安全性の両立を実現している。

 近年、建設業界ではデジタル技術を活用した業務革新の必要性が高まっており、EARTHBRAINも社内にAI開発チームを設置するなど、イノベーション推進に注力してきた。しかし、従来のパブリッククラウド環境では、AI開発のサイクルが長期化しやすく、コストやデータセキュリティの面でも課題を抱えていた。

 こうした背景から、EARTHBRAINはDell AI Factory with NVIDIAを基盤とするオンプレミス環境への移行を決断した。選定理由としては、デル・テクノロジーズのインフラとNVIDIAのアクセラレーターおよびソフトウェアの組み合わせが、高性能なAIワークロードに最適なフレームワークを提供できる点を評価した。また、「PowerEdge」サーバーによる高性能なAI処理や、独自のリモート管理ツール「iDRAC」によるサーバーの遠隔監視・運用の効率化も選定の決め手となった。iDRACの導入で、サーバーやGPUの稼働状況を遠隔で管理でき、ダウンタイムの短縮や運用負荷の軽減につながっている。

 導入にあたり、デル・テクノロジーズのAIスペシャリストが計画立案やネットワーク設計、ラックシステムや冷却ソリューションの最適化まで、各段階で支援した。その結果、EARTHBRAINはAI開発環境を予定より早く構築できた。

 導入後は、オンプレミスのPowerEdgeサーバーによりAI開発の自由度が向上し、開発サイクルの短縮と生産性向上が実現している。加えて、クラウド依存度の低減により年間運用コストを削減した。さらに、機密性の高い顧客データを自社内で管理できるようになり、データセキュリティの強化と開発の柔軟性向上も図られた。今後は、デル・テクノロジーズの専門家による包括的なロードマップ支援を活用し、AIプラットフォームのさらなる拡張とビジネス目標の達成を目指す。

 EARTHBRAINのネットワーク&データソリューション開発グループ シニアエンジニアでAIテックリードのネクロユ ポール氏は、「建設生産プロセスの最適化を目指し、幅広いAI開発に取り組んでいる。デル・テクノロジーズとの協業で、持続可能性と効率性を確保しながら、AIイノベーションの基盤を築くことができた」と述べている。

ニュースリリース


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