東海理化、カーボンニュートラル目標に向け「Enewatcher」を採用

2025年4月14日15:41|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 東海理化は、カーボンニュートラル戦略の実現を目的に、エネルギー原単位の「可視化」を図るシステム「Enewatcher」を導入した。4月14日、同システムを提供する日立プラントサービスが発表した。

 東海理化は、自動車部品の製造を手掛ける企業。同社はカーボンニュートラルに取り組んでおり、2050年までのCO2排出量実質ゼロを目指している。中間環境目標として「カーボンニュートラル戦略2030」を掲げ、その達成において工場全体のエネルギー消費状況の把握や省エネ施策の効果検証が課題だった。特に、生産ライン単位でのCO2排出量を可視化し、社員全員が省エネ意識を持てる仕組みが必要とされていた。

 複数の候補製品を比較した結果、Enewatcherが選定された。同システムは、生産ラインごとの計測システムやLCA(ライフサイクルアセスメント)システムと連携し、一括管理が可能な点が評価された。また、イントラネット経由で直感的にエネルギー消費量を把握できる操作性も決め手となった。

 計測ポイントの調査や最適なセンサー配置の検討が必要だったものの、協力企業との連携や日立プラントサービスによる迅速な対応でスムーズに導入は進行した。現在、本社工場でモデルラインとして運用されており、順次他工場への展開もする。

20250414_tokai.png
生産ライン別に設置された無線エネルギー計測盤

 導入でエネルギー使用状況の可視化が可能となり、省エネ活動が活発化している。社員の意識改革が進み、具体的な改善効果もデータで確認可能となった。また、生産ライン別のデータ表示や期間比較機能など、現場での利便性も高く評価されている。

 今後は、本社工場以外にも音羽工場や豊田工場への展開を進め、複数拠点を一括管理できる仕組みへ拡張することも視野に入っている。また、生産数とエネルギー原単位を結び付けたグラフ化機能の実現も目指しており、さらなる効率化を期待している。東海理化は、Enewatcherの柔軟な対応力と拡張性に期待し、今後も日立プラントサービスとの連携を深めながら、省エネ活動を推進する。

ニュースリリース


#EnergyManagement #CarbonNeutrality #Sustainability #DigitalTransformation #FactoryOptimization