神戸シティ・プロパティ・リサーチ、ENSOU AIで事例調査を最短10分に

2026年10月16日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
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 神戸のまちづくりに関わる不動産や地域資産の活用を調査する神戸シティ・プロパティ・リサーチは、Digeonの法人向けAIエージェント「ENSOU AI」を使い始めた。情報収集と事例調査にかかる時間が、1件あたり1〜2時間(長くて3〜4時間)から、最短10分、長くても1時間以内に縮んだ。10月15日、Digeonが発表した。

 神戸シティ・プロパティ・リサーチは、歴史的建築物などの活用可能性を検討し、事業者や地域の関係者との対話を通じて、地域活性化に取り組む財団だ。少人数で幅広い事業を担当するため、複数の資料やWeb情報を読み比べ、面談や会議で使える形にまとめる作業に、負担がかかっていた。蓄積した面談の記録や関連事例を、横断的に探すことも難しかった。個人で生成AIを試す職員がいる一方、組織共通のツールや利用ルールはなく、業務情報をどこまで入力してよいかという不安もあった。こうしたシャドーAIのリスクに対応し、情報の取り扱いを個人の判断に任せず、組織として使える環境を整えるため、ENSOU AIを使うことにした。

 選定では、神戸の地元企業で、セキュリティとリスクマネジメントを重視しながら、財団の実際の業務に合わせて活用方法を具体化できる点を評価した。事務局長兼総務部長の米田幹生氏は、機能の多さや回答の速さだけでなく、入力する情報の取り扱い、利用ルール、導入後の支援体制も重視したと話す。提案資料、レポート、メールといった成果物ごとに、AIに任せる範囲と、人が確認する範囲を相談できる点が理由だった。

 使い始めるにあたり、Digeonが、生成AIの基礎知識、基本操作、プロンプトの考え方に加え、ハルシネーション、情報の取り扱い、著作権などの留意点を扱う研修を実施し、利用ガイドラインの策定も支援した。財団は、個人情報、営業上の秘密、非公開情報の入力を禁止し、AIの出力を原資料や出典と照合する運用を重視する。情報の整理、比較、草案の作成はAIが支援し、法的な評価、対外説明、事業判断は、職員が責任を持つ役割分担を決めた。

 活用の場面は、面談前の情報収集、まちづくりと不動産活用の事例調査、補助金の募集要項の比較、議事録やメモの要約、報告資料や会議資料のたたき台の作成、事業スキームの比較、企画の壁打ちなどだ。情報収集と事例調査の時間は、1件あたり1〜2時間、長くて3〜4時間から、最短10分、長くても1時間以内になった。新たな事業者との面談に向けた、月数件ほどの事前準備では、作業時間を5〜7割ほど減らした。調査の要約はレポートにまとめ、移動中にも確認できる。案件によっては、検索、資料の整理、原案の作成に数日かかっていたものが、数分で検討のもとになる資料ができ、数回の壁打ちで原案にまとまる。複数の職員で分担していた作業を、担当者が1人で完結できる場面も増えた。

 代表理事 理事長の花岡正浩理事長は、情報の検索や、決まった様式へのまとめにとどまらず、「職員自身の構想力を補うものとして、AIを活用できれば」と話す。AIの整理に頼りすぎず、吟味する姿勢を持ち続けることが大切だとも指摘する。

 今後は、利用目的とアクセス権限を整理したうえで、カスタムチャットボットで蓄積した面談記録を検索し、所定の様式に沿った報告書の草案を作れるようにする。繰り返し使う業務手順は、スキル機能で共有し、利用状況に応じてガイドラインを更新する方針だ。

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