東急、ERPと生成AI連携で経理業務効率化 年間5000時間削減へ

2026年5月28日19:06|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東急は、生成AIを活用した経理業務の高度化に向けた検証を実施した。システム基盤として、大規模企業向けERPパッケージ「Biz∫」と生成AIプラットフォーム「dejiren AI」を連携した環境を採用している。5月27日、NTTデータ、NTTデータ・ビズインテグラル、ウイングアーク1stの3社が発表した。請求書処理から伝票起票、チェックに至る一連の経理業務を自動化し、実業務への本格適用に向けた検討を進める。最大38%の作業削減効果を試算しており、東急においては年間約5000時間の作業削減を目指す。

 日本企業の経理・財務部門では、少子高齢化に伴う人材不足に加え、制度対応や内部統制の高度化など業務の複雑化が進んでいる。特に、請求書内容の確認や伝票起票、チェック業務は、非定型情報の専門的かつ高度な判断を伴う作業が多く、特定の担当者に業務が依存しやすい属人化の傾向が課題となっていた。こうした中、人手で行っている文書データの読み取りや構造化、過去データとの照合業務を代替・支援できる技術として生成AIが注目されている。

 東急の協力のもとで行われた今回の検証では、全体構想の策定および検証の推進をNTTデータ、ERPの提供をNTTデータ・ビズインテグラル、生成AIプラットフォームの提供をウイングアークが担当した。再学習や第三者アクセスが禁止されたセキュアな環境を構築し、顧客機密情報を含む内容が生成AIの学習対象とならないよう配慮し検証した。

 実証した仕組みは主に三つの機能で構成されている。一つ目は、請求書からの伝票自動起票だ。生成AIが請求書情報を読み取り、過去の類似伝票を検索・参照した上で伝票を自動作成する。これにより、従来は人手で行っていた入力作業の負荷を低減するとともに、入力精度が向上することを確認した。

 二つ目は、生成AIによるチェック業務の自動化だ。インボイス制度への対応や勘定科目の妥当性といった確認作業を生成AIが自動判定する。申請段階での誤り検知や業務プロセスの標準化に寄与することを確認しており、担当者が定型的な確認業務から解放され、より高度な判断や統制業務に注力できる環境が期待されている。

 三つ目は、対話型インターフェースによる業務支援だ。チャット形式を採用し、利用者が生成AIと対話しながら起票内容の確認や修正を行えるようにした。経理知識が十分でない利用者でも適切な処理が可能となり、属人化の抑制につながる。定型取引では過去伝票を活用して効率化を図る一方、非定型取引では対話形式で柔軟に運用できるため、業務の標準化との両立を確認している。今回の取り組みにより、非定型情報の判断を伴う経理業務においても生成AI適用の有効性が確認された。

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