山口フィナンシャルグループ(YMFG)は、CRMを中心とした営業DXの一環として、UPWARDが提供する外回り営業支援サービス「UPWARD」を採用した。5月27日、UPWARDが発表した。外回り営業活動における訪問活動を効率化し、顧客接点の高度化を目指す。営業担当者が顧客との対話や課題発見により多くの時間を充てられる環境づくりを進める。
YMFGは山口、広島、福岡を主要営業エリアとし、山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行の3行を傘下に持つ金融グループである。地域に根ざした法人営業および個人向け営業を展開している。近年は地域企業や個人顧客のニーズが多様化しており、金融機関には商品提案に加え、顧客の状況や潜在的な課題を踏まえた継続的な提案活動が求められている。
こうした背景を踏まえ、同グループではCRMの刷新を軸に営業DXを推進している。従来の管理中心の営業から、データ活用に基づく営業支援型への転換を図り、顧客情報や営業活動データを活用した業務改善を進めている。具体的には、訪問計画の策定支援、活動記録や報告業務の効率化、営業データの蓄積と活用を通じて、営業担当者が顧客対応に充てる時間の確保を目指している。今回のUPWARD導入は、これらの取り組みを外回り営業の現場で活用するための施策と位置付ける。
YMFGでは、グループ3行においてCRMを基盤とした営業DXを進め、顧客情報、案件情報、営業活動履歴を一元的に管理している。UPWARDの活用により、訪問先や営業活動の情報を地図データと組み合わせて把握できるようになる。これにより、訪問ルートや計画の見直し、顧客フォローの状況把握が容易となり、外回り営業活動の可視化を進める。
また、営業活動の標準化にも取り組む。担当者ごとに異なっていた訪問頻度や対応内容を一定の基準で整理し、活動データに基づいて訪問対象や確認事項、次のアクションを把握しやすくする。これにより、属人的な判断に依存しない営業プロセスの構築と、顧客理解の深化を図る。
YMFGでは2026年3月にCRMを稼働させており、現場での定着化やデータ活用、機能改善を段階的に進めている。今後は、CRMに蓄積される顧客情報や営業活動データを活用し、「Next Best Action(次に取るべき最適な行動)」の検討やAI活用の高度化も視野に入れながら、営業活動の支援強化を進める。
DX戦略部長の山根丈直氏は、「営業DXの取り組みを通じて、営業担当者が顧客理解を深め、グループの機能を活用した提案を行う体制の構築を進めている。UPWARDの活用により訪問活動の効率化を図り、顧客との対話や課題把握に充てる時間の確保を進める。今後もCRMを中心としたデータ活用を進め、課題解決や地域企業の成長支援につなげていく」と述べている。