セビージャFC、IBMの生成AIで膨大なデータ分析によりスカウト業務を効率化

2024年9月9日08:20|ニュースリリース公開日 2024年1月23日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 セビージャFCは、選手獲得プロセスに変革をもたらすため、IBMの生成AIツール「Scout Advisor」を採用した。2024年1月23日(現地時間)、IBMが発表した。Scout Advisorは、IBMのAIとデータのプラットフォーム「watsonx」上に構築され、セビージャFC独自のデータ集約型アプリケーションと統合される。

 選手のスカウティングや獲得は、多額の投資や長期契約、パフォーマンスとROIに関する不確実性を伴う。従来は、主観的な人間観察と手作業によるデータ分析に依存していたため、時間がかかり、考慮できる要素も限られていた。

 セビージャFCは以前から、定量的な選手評価データベースを構築し、サッカー界の新星発掘に成功してきた。独自のデータ集約型アプリケーション開発にも取り組んできた。今回導入するScout Advisorは、これらの既存機能と生成AIを組み合わせることで、指標に基づくスカウティングと、ピッチ上では測定できない人間中心の観察とのギャップを埋める。

 Scout Advisorは、セビージャFCの既存データベースに存在する膨大な量の情報を検索、分析し、獲得候補選手を評価する。身長や体重、スピード、ゴール数などの定量的データに加え、20万件を超えるスカウティングレポートに含まれるテキスト分析などの定性的な非構造化データも含まれる。

 セビージャFCのスカウトが、チェックした選手の主な特徴を言語プロンプトで入力すると、Scout Advisorは指定された要件に基づいて候補者リストを生成し、個々の選手に関する全てのスカウティングレポートを要約する。各選手をセビージャFC独自のデータアプリケーションにリンクさせることで、定量的なパフォーマンス数値に関する深い洞察も得られる。

 IBM watsonxの自然言語処理機能により、セビージャFCは、選手獲得の精度と効果を高めることができる。セビージャFCの社長、ホセ・マリア・デル・ニド・カラスコ氏は、「IBMのサポートにより、選手レポートのデータベースを最大限に活用できるようになった。選手獲得プロセスにおいて大きな優位性を獲得し、チームに最適な選手を発掘し、ピッチ上でのパフォーマンスを向上させ続けることができる」とコメントしている。

 セビージャFCは、今回の導入を機に、データとAIを活用したサッカー運営の強化を図る。watsonxをベースとしたソリューションを既存のデータアーキテクチャーに統合することで、より迅速で効率的、かつ情報に基づいた選手獲得の意思決定を行い、既存リソースのROI向上を目指す。

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