軽井沢おもちゃ王国は、広大な敷地における通信環境の改善を目的に、PicoCELAの無線メッシュWi-Fiソリューションを採用した。1月7日、PicoCELAが発表した。浅間山の麓という立地特性から生じていたキャリア電波の不感地帯を解消し、電子チケットシステムの安定稼働を実現した。今後はこの通信基盤を活用し、入場管理の自動化やキャッシュレス化などのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進したい考えだ。
軽井沢おもちゃ王国は群馬県嬬恋村に位置し、年間20万人後半の来場者を迎える自然派テーマパークだ。約120のアスレチックエレメントや多様なおもちゃの体験施設を展開しているが、主要キャリアの基地局の間に位置しているため、以前から電波が入りにくいエリアが存在していた。
近年、電子チケットや電子決済の導入を進める中で、この「通信の穴」が大きな課題となっていた。特に繁忙期には、電波不良によりチケットの購入確認が滞留する事案が1日20件から30件発生。現場スタッフや事務所で手動の消し込み作業を余儀なくされるなど、事務負担が深刻化していた。また、増加する外国人観光客が翻訳アプリや電子割引券をスムーズに利用できないなど、顧客満足度の低下につながる懸念も生じていた。
システム選定にあたっては、降雪や気温変化のある過酷な屋外環境に耐えうる堅牢性と、アトラクションエリアのほぼ全域をカバーできる高い拡張性を評価した。また、PicoCELA独自の無線メッシュ技術によりLAN配線工事を最小限に抑えられる点も決め手となった。従来は4回線必要だった光回線を2回線に集約できたことで、導入コストだけでなくランニングコストの削減も実現している。
導入後は、通信環境のボトルネックが解消され、現場の業務効率が劇的に改善した。チケット処理の滞留がなくなり、スタッフの手動作業が解消されたほか、外国人ゲストによる電子決済や翻訳アプリの利用もスムーズになった。さらに、Wi-Fiエリアが事務所や休憩スペースまで拡大したことで、従業員の働く環境の改善にも寄与している。
今後は、整備された通信基盤を活用し、入場ゲートの自動化や物理的な人数カウントの廃止による省人化を目指す。また、スマートフォンでの園内マップ表示による紙資源の削減や、Wi-Fi対応券売機の導入によるキャッシュレス決済の拡充など、サービス品質の向上に取り組む方針だ。
軽井沢おもちゃ王国マネージャーの町田京佑氏は、「チケット処理の滞りという日常の小さな火種を消し去り、新しいサービス展開という未来の成長を育むことができた」とコメントしている。