ほくほくフィナンシャルグループの北陸銀行と北海道銀行は、富士通と共同で、銀行業務に生成AIを活用する実証実験を8月から開始した。2023年9月22日、富士通が発表した。
北陸銀行と北海道銀行では、銀行特有の業務における生成AI活用を検討しており、その実効性を検証するために、富士通の生成AIを活用した共同実証実験を開始した。
富士通のAIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi (code name) - Fujitsu AI Platform」は、富士通が研究開発した先端AI技術を迅速に試せるプラットフォーム。プラットフォームを構成するユースケース単位の「AIイノベーションコンポーネント」と富士通のAIコア技術「AIコアエンジン」を活用することで、スモールスタートで高精度な検証結果を得られる。
実証実験では、富士通のAIプラットフォームを通じて提供している対話型生成AIコアエンジンを活用し、行内の問い合わせ対応、各種業務書類の文書生成やチェック、プログラムの作成などにおいて生成AIを活用する。具体的には、行内の業務規定や取扱商品ごとの規約の問い合わせ対応、法人顧客の融資における行内説明、決裁文書作成支援や校正、プログラムの作成やテストデータの作成、プログラム内のバグ検知と修正方法の提示などに取り組む。
本実証実験は2023年10月まで実施する。実証実験を通じて、銀行業務における生成AI活用が有効なユースケースを洗い出すとともに、その正確性や効率性、実効性を検証する。検証結果にもとづき、北陸銀行・北海道銀行で利用が想定されるシーンを定め、実業務での適用を目指し、両行内に生成AI環境を構築した実証につなげていく。