コクヨ、freee工数管理でエンジニア組織の立ち上げを加速 管理工数を5分に短縮

2025年10月13日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 コクヨは、ビジネスサプライ流通事業のエンジニア組織立ち上げに伴い、フリーの工数管理プラットフォーム「freee工数管理」を導入した。10月10日、freeeが発表した。開発資産の資産計上を目的とした工数管理の効率化を図るのが狙いだ。導入支援時間ゼロで運用が開始され、チーム定着率100%を実現し、管理側の月末締め作業もわずか5分程度に短縮された。今後は、他部門への展開も視野に入れ、さらなる業務効率化と組織の自律的な成長を目指す。

 創業120年の歴史を持つコクヨは、2025年のシステム開発の内製化に向け、2024年よりビジネスサプライ流通事業でエンジニアチームの立ち上げを進めた。創業以来初のエンジニア組織となるため、ソフトウェア開発の成果物を資産化するために不可欠な工数管理ツールの選定が準備の一環として求められた。

 選定の決め手となったのは、「初心者も易しいシンプルさ」と「圧倒的な導入コストの安さ」だった。工数管理は開発者にとって本質的ではない作業と感じられがちなため、UI/UXを重視し、シンプルで簡単な入力ができることが最優先された。また、チームメンバーの半数が新卒入社で工数管理が未経験だったことから、多機能性よりもシンプルさにこだわった。同社の「小さく始める」「とりあえずやってみる」というカルチャーにも、低コストで始められるfreee工数管理が合致した。

 導入プロセスでは、メンバーに対し、ツールの操作説明ではなく「なぜ資産計上を行うのか」という工数管理の目的の共有に時間を割いた。その結果、メンバーがすぐに操作を理解したため、「導入支援は0時間」で導入が完了したとしている。ヘルプページの充実により、基本的な内容は自力で解決できることも、導入のハードルを下げる要因となった。

 導入後の効果として、管理者側の負担軽減が挙げられる。月末の締め作業はわずか5分程度で完了するようになった。また、開発メンバーにとっては、Googleカレンダーと連携して予定を遡って確認できる機能や、工数の不足時間を自動で埋める機能などにより、細かな作業が自動化され、大きな負担軽減につながっている。

 この導入事例は社内でも評判となり、データ抽出などを担うデータサイエンティスト部門でも、freee工数管理の導入検討を始めている。

 コクヨ ビジネスサプライ事業本部 エンジニアリングユニット ユニット長の小谷侑哉氏は、freee工数管理を「小さく始める」のに最適なツールだと評価する。企業規模でも部門単位で導入してまず試すことが可能だと述べている。

ニュースリリース