日本大学、Fusionで超小型衛星開発 軌道上実証へ

2026年7月24日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 日本大学理工学部山﨑政彦准教授の研究グループは、オートデスクのクラウドベース統合3D CAD/CAM/CAEツール「Fusion」を活用して超小型人工衛星「PRELUDE」を開発した。7月22日、オートデスクが発表した。打上げおよび軌道投入を経て、通信確立を試みる初期運用段階へと進んだ。設計から解析、データ共有までを一貫して行う基盤として採用し、学生主体の開発体制における業務効率化と技術継承を推進する。

 日本大学理工学部航空宇宙工学科の研究グループが開発したPRELUDEは、地震に先行して発生する可能性のある電離圏変動を観測し、メカニズムの解明や将来的な地震発生予測への応用を探る6Uサイズの超小型人工衛星だ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証4号機の実証テーマに選定され、2026年4月に打ち上げられた。

 同学部では本プロジェクトを実践教育の場と位置付け、構想立案から設計、解析、試験、運用準備までの一連のプロセスを学生自身が担っている。従来、宇宙機開発では工程ごとにツールが分断されやすく、チーム内でのデータ共有や意思疎通の手間が課題となっていた。

 こうした課題に対し、設計、解析、データ共有を単一の環境で実行できる中核プラットフォームとしてFusionを採用した。学生、教員、共同研究機関がクラウド上でリアルタイムに連携し、設計変更や試行錯誤を迅速に重ねられる環境を整備した。部品設計ではジェネレーティブデザインも活用し、強度や重量などの複数条件を満たす最適な構造の検討に取り組んだ。

 Fusionの導入により、複雑な開発プロセスの統合とチーム間の情報共有を円滑化した。同開発での成果を踏まえ、日本大学理工学部では他学科の3D CAD教育やデジタルものづくり教育、小型衛星教育キットの開発などへも活用範囲を広げている。

 日本大学理工学部航空宇宙工学科准教授の山﨑政彦氏は、「Fusionは構想から設計、解析、システム統合まで開発全体を支える基盤として活用してきた。学生はチームで議論しながら改善を重ね、実践的なエンジニアリングを学んでいる。今回の成果を新たな出発点として、学生が継続的に衛星開発に挑戦できる環境を発展させていきたい」とコメントしている。

ニュースリリース