ローム、Gemini導入でコード解析を1年から1週間に短縮

2026年6月26日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 半導体・電子部品大手のロームは、半導体開発のスピード向上と全社的なDXの推進に向け、Google Cloudが提供する「Google Workspace with Gemini」を採用した。6月24日、Google Cloudが情報を公開した。2025年5月からの試用プログラムを経て、その4カ月後に正式導入を決めた。すでにLSI(大規模集積回路)開発部門などで顕著な成果を上げており、1年を要する予定だったコード解析・改善プロジェクトをわずか1週間で完了させるなどの業務効率化を達成している。高い解析能力と伴走支援体制により、開発のスピードと品質を両立する生成AI活用基盤を確立した。

 ロームは品質第一を企業目的として掲げ、アナログからデジタルのLSI、パワー半導体まで幅広く手がける大手メーカーだ。同社では品質向上と業務効率化を目指して全社的なDXを進めており、2024年初頭からは生成AIの業務利用を模索し始めていた。当初は既存のグループウェアに紐づくAIアシスタントを導入したものの、一般的な情報収集や議事録作成には有効であった一方で、半導体設計や特許検索といった専門的かつ大規模なデータを扱う業務では十分な効果が得られず、より高度な解析能力を持つ生成AIの確保が課題となっていた。また、IC(集積回路)設計の現場では、膨大な仕様書や数千ページに及ぶ設計ツールのドキュメントの整理・検索が従業員の大きな負担となっていた。

 こうした中、Google Cloudからの提案を受けて500名規模でのトライアルを実施した。前述のコード解析プロジェクトの大幅な期間短縮に加え、社内アンケートでは1人あたり月31時間の作業時間短縮が見込めるとの試算が得られた。これは従来のAIアシスタント(月4時間)の約8倍の効果にあたり、基礎性能や信頼性の高さが評価されて正式導入に至った。導入に際しては、Google Cloudのサポートチームが環境構築から社内説明資料の作成、勉強会の準備までを伴走支援した。

 現在は900名以上の社内ユーザーが利用しており、社内DWH(データウェアハウス)の検索、シミュレーション時のバグ発見、クエリ作成の自動化、コード生成などに幅広く活用されている。特にLSI開発部門では、企画時の市場調査から設計時の壁打ち、ドキュメント生成、検証・評価のチェックまで、全工程に適用されている。

 2026年からは新たに策定された「AI戦略」のもと、全社的な取り組みがスタートしている。今後は、これまで培ってきた多種多様で膨大なナレッジをGeminiで構造化データとして集約し、品質向上に資するデータベースやエージェントの構築を目指す。さらに、営業部門の顧客対応や製造部門の歩留まり向上・リードタイム削減など、より大きな業務プロセスの改善に向けて生成AIの適用領域を拡大していく。

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