農林中央金庫、WalkMe導入でシステム投資を成果へ 問い合わせを3分の1に削減

2026年6月26日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 農林中央金庫(農林中金)は、全社的なDX戦略に伴うシステム定着と業務効率化に向け、WalkMeが提供するデジタルアダプションプラットフォーム「WalkMe」を採用した。6月25日、WalkMeが発表した。グループ会社や協力会社を含めた7000名以上の従業員を対象に段階的な導入を進めた結果、特定システムにおける年末調整時期の問い合わせを3分の1程度に削減するなど具体的な成果を上げている。システム利活用の定着を強力に支援する画面ガイダンスの実装により、大規模なシステム投資を実際の業務成果へと転換できる体制を構築した。

 農林中金は、中期ビジョン「Nochu Vision 2030」のもと、業務とITを一体的に変革するDX戦略を推進している。その一環として、ServiceNowやBox、SAP Concur、COMPANYといった全社的なシステム導入を積極的に進めてきた。しかし、IT環境が急速に変化するなかで、現場へのシステムの定着に課題を抱えていた。従来の運用ではマニュアルから必要な情報が探しにくく問い合わせが頻発していたほか、画面仕様(UI)が変更されるたびに外部委託が必要になるなど、システム投資の効果を実際の業務成果へ結びつけにくい点が障壁となっていた。

 そこで同金庫は、ServiceNowの全社導入に合わせてWalkMeの実装を決めた。「マニュアルを徹底して作成しない」との方針を掲げ、ユーザーが実際のシステム操作を行う中で自然と使い方を習得できる環境を整えた。これにより現場を混乱させることなく全社展開に成功し、WalkMeの試算によるとServiceNow上における年間の業務削減時間は4409時間にのぼった。この成功を起点に、BoxやSharePoint、経費精算、人事管理システムへと段階的に実装範囲を拡大していった。

 実際の運用では、単なる操作ガイドの提示にとどまらず、ユーザーの問い合わせ傾向に応じたタイムリーなガイダンス表示の追加や、突発的なUI変更への迅速な対応を実現している。毎年、年末調整の時期に問い合わせが集中していた人事管理システム「COMPANY」では、WalkMeの導入により問い合わせ件数を約3分の1にまで抑制した。これにより、ベンダーへの開発委託と比較して、開発工数やコストだけでなく、調整に伴うコミュニケーションコストの削減にもつながっている。また、画面上にメッセージをポップアップ表示できるシャウトアウト機能を活用し、役員メッセージの閲覧を促進した結果、2日間で職員の約50%が閲覧するなど、社内コミュニケーション基盤としても高い効果を発揮している。

 農林中金理事常務執行役員でITデジタル統括責任者(CI&DO)を務める半場雄二氏は、「現場職員がシステムを使いこなすにはUIが重要。可視化された情報をもとにAIが状況判断を行うようになれば、ユーザーは"操作する"意識を持たずに業務を完了できるようになる。将来的にはシステムが人の業務に寄り添う形が当たり前になると考えている」とコメント。今後は、AIとデジタルアダプションプラットフォームのさらなる融合による業務遂行の高度化に期待を寄せている。

ニュースリリース