アパレル大手のアダストリアが温室効果ガス(GHG)排出量可視化プラットフォーム「C-Turtle」を採用した。3月4日、NTTデータが発表した。
アダストリアは2050年カーボンニュートラル実現を目指しており、「環境への配慮と営業活動の両立」を気候変動対策の活動ビジョンに掲げている。今回のC-Turtle導入は、この取り組みの一環だ。
C-Turtleは企業ごとのGHG削減努力を反映できる「総排出量配分方式」を採用している。これにより、Scope3まで含めたサプライチェーン全体の排出量可視化・削減が可能になる。アダストリアは2024年4月から、国内外グループ会社・105以上のブランド・業態にこのシステムを導入する予定だ。
ファッション業界は大量生産や在庫廃棄、生産過程での環境負荷など多くの社会課題を抱えている。アダストリアはこれまでも環境負荷の少ない素材の使用や、サステナブル素材の開発、製品ごとの環境影響の可視化などに取り組んできた。
C-Turtle導入により、排出量算定の効率化だけでなく、従来のScope3算定方法では困難だった企業ごとのGHG削減努力の反映が可能になる。さらに、製品別カーボンフットプリント(CFP)算定にも対応することで、サステナブルな素材を取り入れた成果を製品レベルで可視化できるようになる。
アダストリアは今後、NTTデータと共に「総排出量配分方式」の採用を業界全体のモデルケースとし、ファッション業界におけるGHG排出量削減のリーディングカンパニーを目指す。同社は関係するステークホルダーやサプライヤーとのエンゲージメントを強化し、GHG削減という共通の目的意識を業界全体に広げていく方針だ。
一方、NTTデータは企業別排出量の算定と製品別CFP算定を高いレベルで両立させる算定方式の確立を目指す
ニュースリリースURL
https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2024/030400/