沖縄県、GIGAスクール構想に基づく県立学校のネットワーク環境を再構築

2024年9月9日08:35|ニュースリリース公開日 2024年4月12日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 沖縄県は県立学校全85校のネットワーク環境を再構築し、GIGAスクール構想に基づく一人1台端末の利用による通信量増大に対応できるシステムを整備した。4月12日、インターネットイニシアティブ(IIJ)が発表した。

 同県では2020年度からGIGAスクール構想に基づき学習用デジタル端末を配備し、授業でのデジタル教材やコラボレーションツールの利用を開始した。しかし利用の進展に伴い想定以上にデータ通信量が増加し、アプリケーションへのログイン困難やレスポンス遅延などのトラブルが頻発。2022年度には私物端末の持ち込み(BYOD)利用者増加で通信量のさらなる増大が見込まれ、ネットワーク環境の再整備が喫緊の課題となっていた。

 このため沖縄県はIIJに依頼し、2021年度から回線やネットワーク機器の詳細な調査・分析を実施。通信遅延の発生箇所や原因を特定し、新たなネットワーク構成を設計した。具体的には、各学校からの通信が集中して輻輳が起きやすいデータセンター側の回線を帯域保証型に切り替え、ボトルネックを解消。また、授業で利用する特定のクラウドサービスへのアクセスは各学校から直接インターネットに接続する「ローカルブレイクアウト」方式を導入した。

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ネットワークイメージ

 これにより、学校側のインターネット回線構成を変更することなく、ネットワーク全体の安定化を実現。2023年11月から新システムの本格運用を開始している。

 沖縄県教育庁教育支援課の担当者は「新しいネットワーク環境により、以前よりストレスなくデジタル機器を活用できるようになった。今後はさらなる利用拡大に向け、教職員向けの研修も充実させていく」と話している。

 IIJは2022年から文部科学省のGIGAスクール構想に基づき、自治体や教育委員会向けに安全で快適なネットワーク環境の構築・運用を支援する「IIJ GIGAスクールソリューション」を提供。今回の沖縄県の事例を他の自治体にも展開し、教育のICT化を支援していく方針だ。

ニュースリリースURL
https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2024/0412.html