ハビックス、GRANDITで月末残業ゼロと定時退社を達成 データ経営基盤を構築

2026年3月1日21:18|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ハビックスは、事業変革に伴う業務効率化とデータ活用の高度化を目的に、国産ERPパッケージ「GRANDIT」を採用した。2月26日、GRANDITを提供するインフォコムが発表した。導入の支援は日鉄日立システムソリューションズ(NHS)が行った。新システムの稼働により、従来は多大な時間を要していた月次処理や原価計算が大幅に高速化し、購買部門では月末の残業ゼロと全員の定時退社を達成した。

 ハビックスは岐阜県に本社を置く、不織布関連事業や紙関連事業を展開するメーカーだ。同社は現在、素材メーカーから衛生用品メーカーへの変革を進めており、これに伴い生産体制や原価管理の複雑化が進んでいた。しかし、2021年当時はシステム専任部署がなく、旧基幹システムの処理速度不足が深刻な課題となっていた。月次決算には8営業日を要し、経営判断に必要な指標をタイムリーに提示できない状況だった。また、ハードウェアやOSのサポート終了が迫っていたことも、システム刷新を後押しした。

 複数のシステムを比較検討した結果、ハビックスはGRANDITの採用を決めた。選定の決め手となったのは、カスタマイズの柔軟性と製造業への深い知見だ。他社製品は業務をシステムに合わせる運用が前提で予算の見通しが立てにくかったのに対し、GRANDITは製造業テンプレートを活用することで、標準化と自社特有の工程の作り込みを両立できる点を評価した。また、24時間稼働する工場を支える保守体制など、NHSによる手厚いサポートへの安心感も導入の決め手となった。

 導入プロジェクトでは、現場の声を反映させるため、各部門の実務担当者を検討委員に任命した。当初予定していたリリース時期を9カ月延期する決断を下したが、この期間に検討メンバーの意識が高まり、要件が具体化した。生産工程における単位換算の複雑さには製造業テンプレートで対応し、実運用に合わなかった生産計画システムについてはフルスクラッチ開発へ切り替えるなど、柔軟な対応を経て2024年10月に全面稼働を開始した。

 導入効果は多方面に現れている。購買部門では手動で行っていた仕入れ伝票の作成が自動化され、以前は1日2から3時間の残業が発生していた月末月初でも全員が定時で退社できるようになった。また、従来は翌朝以降にしか得られなかった資材発注の計算結果が任意のタイミングで実行可能になり、業務スピードが向上した。経理業務でも月次処理が6営業日に短縮され、休日出勤が不要になるなどの成果が出ている。

 システム面では、クラウド型への移行によりインフラ保守やバックアップ作業から解放された。データの蓄積が進んだことで、工場を横断した製品単位の原価管理など、多角的な分析も可能になった。

 ハビックス代表取締役社長の福村大介氏は、GRANDITの導入により業務処理の自動化が進み、月次決算の早期化や残業削減といった具体的な成果を得られたと話す。製造業に深い知見を持つNHSの支援により、安心してプロジェクトを推進できたとしている。今後は蓄積されたデータを活用し、さらなるデータドリブン経営の実現を目指す。

 ハビックスは今後、電子帳簿保存法への対応や、周辺システムとの連携強化を進める方針だ。品質検査情報と出荷管理の連動や、設備稼働データの分析によるメンテナンス予測など、データを活用した意思決定支援の高度化を目指している。

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