南部美人、訪日客の海外配送を自動化 酒蔵での購買体験を世界へ

2026年3月1日21:22|ニュースCaseHUB.News編集部
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 南部美人は、店頭で購入された商品の海外配送を自動化するため、ShipAllが提供する海外配送支援システム「ShipAll」を採用した。2月26日、ShipAllが発表した。訪日外国人観光客による店頭購入商品の海外配送を可能にすることで、酒蔵での購買体験を母国での継続的な消費につなげる環境を整備するのが狙いだ。

 岩手県二戸市に本拠を置く南部美人は、1997年から日本酒の海外輸出を開始し、現在は世界66カ国へ展開するグローバルブランドだ。近年、訪日外国人数や消費額が過去最高を記録するなか、酒蔵を訪れる観光客による購買意欲も高まっている。しかし、酒類には機内持ち込みの制限や複雑な輸入規制があり、訪日客が店頭で購入した商品をそのまま海外の自宅へ送る仕組みの構築が課題となっていた。

 今回採用したShipAllは、店舗で製品のJANコードをスキャンするだけで、配送可否の判定や関税・輸入規制の確認、インボイス(通関書類)の作成を自動で行うシステムだ。手続き完了後は提携する物流企業が店舗へ集荷に訪れ、配送までをワンストップで完結させる。これにより、専門知識がない現場スタッフでも容易に海外発送業務に対応できる体制を整えた。

 南部美人ではこの仕組みを活用し、酒蔵見学や試飲を通じて高まった購買意欲を、その場での海外配送注文へとつなげる体験設計を実現する。従来の企業間(BtoB)輸出に加え、訪日体験を起点とした消費者向け(BtoC)の越境販売ルートを強化する考えだ。

 南部美人常務取締役の久慈雄三氏は、「地方の酒蔵には多くの海外客が訪れるようになったが、酒類は重量があり関税制度も国ごとに異なるため、母国への発送が容易ではないという課題があった。販売の多くが手持ちで持ち帰れる分に限られていたが、今回のシステム導入により課題が解消され、販売拡大につながることを期待している」としている。

ニュースリリース