日本カードネットワーク、決済基盤の刷新で日立「HARC」採用 信頼性と俊敏性の両立へ

2026年8月18日16:45|ニュースCaseHUB.News編集部
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 日本カードネットワークは、クレジット決済プラットフォームの段階的なモダナイゼーションプロジェクトで日立製作所(日立)のマネージドサービス「Hitachi Application Reliability Centers」(HARC)を採用した。8月17日、日立が発表した。開発と運用を一体で管理し、ミッションクリティカルな決済インフラに不可欠な信頼性と、市場の変化に迅速に対応できる俊敏性の両立を目指す。

 日本カードネットワークが運営する「CARDNET」などの決済ネットワークは、全国で約85万8000台の端末と接続し、年間処理件数は過去10年間で4倍の約409億件に達している。トランザクションの増大に耐え得る高い信頼性が求められる一方で、キャッシュレス決済の普及や手段の多様化に伴い、市場の変化に迅速に対応する俊敏性も不可欠となっていた。こうした背景から、同社はクラウドネイティブな技術を活用した決済基盤のモダナイゼーションを推進している。

 同社には、こうした基盤を実現するためには構想段階から開発と運用を一体で捉える必要があるという課題意識があった。そこで、2025年10月のグランドデザイン検討段階で採用したのがHARCだ。HARCは、クラウドネイティブな環境でシステムの信頼性や品質を定義し、SRE(サイト信頼性エンジニアリング)などの手法を用いてアジリティと安定性を高めるサービスである。今回のプロジェクトでは、日立の専門家が伴走し、システムの品質を可視化した上で、サービスレベル目標の設定や運用に関するロードマップの策定を支援している。

 また、将来的なシステムの拡大に伴う開発手法のばらつきを防ぐため、標準化された開発実行基盤の設計にも着手した。開発手順の標準パターンを定め、ルールからの逸脱を自動で防ぐ仕組みを基盤に組み込むことで、開発のスピードを維持しつつ品質とセキュリティ、ガバナンスを担保する。

 プロジェクトの全体像としては、システム構築をTISIが担当し、日立がHARCを通じて、初期段階から開発と運用を融合した運用変革を支援する。現在、日本カードネットワークは両社と連携してシステム化方針の具体化を進めている。将来的には、整備した基盤から得られる業務データや運用ノウハウをAIで活用することも視野に入れており、人とAIエージェントが協働する運用体制を見据え、自律的に機能する基盤へと継続的に進化させる計画だ。

 日本カードネットワークのプラットフォーム開発部長を務める菊池学氏は同プロジェクトについて、「今後の決済トランザクションの拡大やサービスの多様化を見据え、当社の決済インフラを段階的にモダナイゼーションする重要な取り組み。決済サービスに求められる高い信頼性を保ちながら、変化に迅速に応える俊敏性を併せ持つことが欠かせない。この両立を、有力なパートナーとの協働と先進技術の積極的な活用によって実現していく」とコメントしている。

ニュースリリース