インフロニアHD、財務会計システムを3カ月で構築 グループ経営のデータ一元化へ

2026年6月23日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 インフロニア・ホールディングスは、データ主導型経営の基盤となる財務会計システムとして、SAPのクラウドERP「SAP Cloud ERP」を採用した。6月22日、システム導入を支援したアクセンチュアとSAPジャパンが発表した。経営主導の業務改革先行型アプローチにより、国内最短水準となる3カ月での迅速なシステム構築を完了した。

 インフロニア・ホールディングスは、前田建設、前田道路、前田製作所の3社を主要事業会社として2021年に設立された総合インフラサービス企業だ。同社はインフラの開発・投資から設計・施工、維持管理・運営までを一貫して担うビジネスモデルへの変革を進めている。その中で、インフラ老朽化や担い手不足、デジタル化の遅れといった業界共通の社会課題への対応に加え、M&Aによるグループ拡大が進む一方、経営データの一元化と可視化による経営管理の高度化が求められていた。現場の原価管理から事業別の管理会計、グループ全体の財務会計までを一気通貫でつなぎ、高度な経営判断を迅速に行える基盤の確立が課題となっていた。

 こうした背景から同社は、アクセンチュアとの協業を通じて経営管理の仕組みを磨き上げてきた。システム選定においては、AIによる価値創出を支える基盤として、信頼性の高い業務データとビジネスコンテキストに基づくデータの意味付けが行えるSAPの製品を採用した。さらに、アクセンチュアとSAPが発表した、同製品を短期間で立ち上げる新たな導入アプローチを適用した。

 プロジェクトの推進にあたり、経営として「どのデータを見て、どのような判断を行うのか」をシステム開発の前に定義する経営主導のアプローチをとった。さらに、両社が編成した専任チームの支援や、2025年4月に設立した合弁会社インフロニア ストラテジー&イノベーションによる体制強化も寄与し、通常数年におよぶ基幹システム構築を3カ月で実現させた。

 今回の財務会計領域におけるシステム稼働により、グループ経営の中核となるデータ駆動型経営の基礎が整った。今後は、調達や原価管理をはじめとする他の業務領域へと対象を順次拡大し、現場の生産性向上を進める計画だ。あわせて、データおよびAIを活用した分析の高度化や予測活用を通じて経営判断の質とスピードの向上を図り、グループ全体の変革を加速させる。将来的には、これらの取り組みをインフラ・建設業界全体に展開可能なモデルとして発展させ、業界全体の生産性向上への貢献を目指す。

 インフロニア・ホールディングス代表執行役社長兼CEOの岐部一誠氏は、「今回のプロジェクトから得られた最大の示唆は、基幹システム構築は経営のプロジェクトであるべきだという一点に尽きる。どのデータを見てどのような判断を行うのかという問いに答えを持てるのは経営者自身だ。経営が主導すれば基幹システムは驚くほど速く、シンプルに構築できる。今後はこのアプローチをほかの業務領域へ進化させ、グループ全体へ展開することで、経営主導のデータ経営を業界変革の起点としていきたい」とコメントしている。

ニュースリリース