富士フイルムHD、契約書レビュー時間を3分の1短縮 形式チェック自動化

2026年7月15日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 富士フイルムホールディングスは、多様な契約書審査における形式チェックの効率化と法的検討の質向上を目的に、法務向け総合文書エディタ「BoostDraft」を採用した。7月13日、BoostDraftが発表した。これまで目視で行っていた表記揺れや定義語の整合性確認などを自動化することで、契約書のレビュー時間を約3分の1短縮した。今後は他部門や海外拠点への展開も視野に入れ、グループ全体の業務効率化を進める。

 富士フイルムホールディングスの法務部はグループ最高経営責任者(CEO)直轄の組織で、部員数は約30名。コーポレートガバナンスとビジネスサポートの2つのグループで構成され、M&Aや組織再編に関する長大な契約書から、各事業の開発、製造、販売、ライセンスに関する契約書まで多岐にわたる文書の審査を担っている。

 従来、同部では表記揺れの有無や定義語、条項番号の整合性チェック、数字やアルファベットの全角・半角の使い分けといった細かい形式面の確認をすべて目視で行っていた。特にM&A案件の契約書はページ数が膨大で関係部門も多く、重なった変更履歴を統合する作業に大きな労力を要していた。また、ペーパーレス化や在宅勤務の増加に伴いPC画面上でのレビューが増えたことで、定義語や参照条文を確認するために何度も画面をスクロールしてページを行き来しなければならず、作業負荷の増大や確認漏れのリスクが課題となっていた。

 こうした中、社内のITソリューションビジネス部門から紹介を受けたことをきっかけに、2023年に部内全員でBoostDraftのトライアルを実施した。契約書の内容審査ではなく形式面を整える作業の効率化に特化し、現在の業務フローを変えずに「Microsoft Word」上で直感的に使える点を評価。メンバーからの好意的な反応を受け、本導入を決めた。

 導入の効果として、体感で3時間かかっていた長文契約書のレビューが2時間程度に短縮されるなど、全体のレビュー時間が約3分の1減少した。画面上で離れたページにある引用先を移動せず確認できるポップアップ機能や、定義語の自動ハイライト機能の活用により、スクロールの手間が解消され、見落としによる修正漏れも削減された。また、同ツールはWordのアドインとして動作するため、外部サーバーへのデータアップロードが不要であり、法務部門に求められる高い情報セキュリティ要件の手続きや稟議も迅速に完了している。

 形式面の確認にかかっていた時間が削減されたことで、部員が法令検討などのより専門性が求められる高付加価値業務に時間を充てられるようになり、法務業務全体の質向上につながっている。今後は、契約書以外の書類での活用も含め、他部門や海外拠点などへの展開を検討し、全社的なデジタルツールによる生産性向上を目指す。

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