日清食品HD、統合DBのデータ連携に「HULFT Square」採用 分析に生成AIも活用

2025年1月30日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 日清食品ホールディングス(日清食品HD)は、全社統合データベースの中核技術の一つとして、セゾンテクノロジーのデータ連携プラットフォーム「HULFT Square」を採用した。1月29日、セゾンテクノロジーが発表した。ビジネスプロセスごとに散在していたデータをHULFT Square経由でデータ分析基盤「Snowflake」に集約する。全社で汎用的に利用可能なデータ基盤を構築し、生成AIも活用してデータドリブン経営を推進するとしている。

 日清食品HDは、社内の膨大なデータを扱う信頼性と柔軟性を兼ね備えたデータ連携・分析基盤として、全社統合データベースを2025年までに構築するという目標を掲げていた。従来、商品の生産から販売までの各プロセスでは、RDB、ERP、DWH、表計算など、異なる形式のデータがクラウドやオンプレミスといった複数の環境に分散していた。同社はデータ連携プラットフォームを、これらのデータを集約して活用できる環境を整備するための重要なパーツと位置づけ、製品選定を進めた。

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全社統合データベースのイメージ

 HULFT Squareの採用にあたっては、豊富なコネクターにより多様な社内システムからのデータをSnowflakeに集約できる点、UIが分かりやすくノーコード開発でデータ連携を容易に実現できる点、すでに利用しているファイル連携ミドルウェア「HULFT」との接続性などを評価したとしている。セゾンテクノロジーによれば、データ連携における同社の実績と知見なども採用の後押しになったという。

 全社統合データベースの導入により、データのサイロ化を解消し、分析のためのデータ連携にかかる時間を従来比で約60%削減した。また、日清食品HDはセゾンテクノロジーの支援の下、全社統合データベースと生成AIを組み合わせ、データ分析レポートの自動作成やBIツールとの連携による自然言語でのデータ解釈にも取り組んでいる。こうした環境の整備が、データを基にした組織間の円滑なコミュニケーションや新たな連携にもつながっているという。

 今後は、生成AIの活用を拡大し、分析工数の削減や精度の向上に向けたデータ整備、BIツールによるデータの可視化などに取り組む。データの探索・分析からインサイトの発掘まで、データの価値を最大限に引き出す分析基盤として、全社統合データベースを進化させたい意向だ。

ニュースリリース