ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)は、シムトップスの個別受注・多品種少量生産向け生産スケジューラ・工程管理システム「DIRECTOR6」を採用した。8月27日、シムトップスが発表した。受託解析業務における作業実績の取得と生産性の一元管理体制を整え、標準原価の算出やコスト効率化を進める。
HMTは2003年創業の大学発研究開発型ベンチャーで、試料に含まれる成分を網羅的に分析する受託解析サービスを展開している。受託業務部門では繁忙期に月100件近い案件を扱い、案件ごとに異なる20以上の工程を約30人のスタッフが並行して進めていた。同社では従来、作業内容や時間を紙の帳票に記録し、既存の内製システムへ再入力していたが、二重作業の負担や属人化により記録が定着せず、作業時間の個人差やコストの可視化が困難だった。
こうした課題を解消するため、個別受注や多品種少量生産に対応し、複数人による並行作業の実績を算出できるシステムを検討。RFP(提案依頼書)を作成して各社製品を比較した結果、実際の運用に沿った工程モデリングのデモンストレーションを評価し、DIRECTOR6の採用を決めた。また、現場の紙帳票を電子化して二重入力を防ぐため、シムトップスの「i-Reporter」もあわせて選定した。
導入プロジェクトでは、社内に生産管理システムの知見を持つ人材が不足していたため、シムトップスのエンジニアが約8カ月にわたり伴走した。現場への落とし込みや操作トレーニング、システム設定の調整を丁寧に進めたことで、実務への負荷を抑えながら本稼働に至った。
現在は受託解析部門のほぼ全業務でDIRECTOR6を活用し、作業実績データを集計している。3部門の生産性を一元的に把握できるようになり、直接労務や間接労務の可視化によって標準原価の算出が可能になった。工程ごとのボトルネックを特定してコスト効率化策を立案できる環境が整ったほか、第三者システムによる作業記録と承認履歴の保持が分析記録の改ざん防止につながり、内部統制の強化にも寄与している。
今後はDIRECTOR6の自動スケジュール調整機能を本格的に活用する計画だ。あわせて実装準備を進めているi-Reporterとの連携を図り、指示に応じた帳票の自動配信や作業状況のリアルタイム表示など、さらなる業務の効率化を目指す。