hokanは、カスタマーサクセス(CS)業務の高度化を目的に、UPDATAが提供するCSプラットフォーム「MagicSuccess」を採用した。1月20日、UPDATAが発表した。エンジニアを介さずCS部門のみでデータ活用基盤を構築し、商談準備の効率化と仮説精度の向上を図った。その結果、アップセルやクロスセルの成果が前年比10倍に拡大したとしている。
hokanは、保険代理店向けクラウド型顧客・契約管理システム「hokan」を展開するスタートアップ企業。hokanは、顧客情報の一元管理から保険業法に対応した業務フロー構築、組織の監査体制整備までを支援するオールインワンシステムとして、現在400から450社の保険代理店に導入されている。同社では製品が2から3週間という高頻度でアップデートを繰り返すなか、従来のスプレッドシートやダッシュボードツールでは、進化のスピードにユーザーデータの管理や活用が追いつかないという課題を抱えていた。
課題解決に向け同社は、複数の製品を比較検討した末にMagicSuccessの採用を決めた。選定の決め手は、強力なノーコードデータ基盤を備えている点だった。従来、新しい指標の追加や機能の利用状況の確認を行うには、その都度エンジニアに作業を依頼する必要があり、スケジュール調整や工数が負担となっていた。CSチームだけで必要な情報の加工、可視化、レポート作成までを完結できるMagicSuccessであれば、迅速なデータ活用が可能になると判断した。導入に際しては、UPDATAによるデータ整備支援もあり、約2週間という短期間で本格的な利用を開始できた。
MagicSuccessの活用により、CS業務のプロセスは変化した。以前の商談では、顧客の契約比率といった基本的な情報の収集に多くの時間を費やしていたが、導入後は事前に詳細なユーザー情報を把握できるようになった。これにより、商談の冒頭で簡単な課題確認を済ませた後、残りの時間をすべて具体的な提案やクロージングに充てることが可能となった。最新のデータに基づき、顧客が困っている点や求めている情報を正確に把握して仮説を立てられるようになり、成約率が向上しCS起点のアップセルおよびクロスセルは前年比約10倍という成果を達成した。
組織面でも、データに基づく自律的な意思決定が行えるようになるなど、変化が見られた。以前はデータの信頼性に疑問を持ち、データを見ることを諦めていたメンバーもいたが、現在はチーム全員が自ら分析を行い、客観的な根拠に基づいて議論する文化が定着した。個々の活動成果がシステム上で可視化されたことで、メンバーが自らの貢献を実感しやすくなり、モチベーションの向上にもつながっている。
hokanの代理店事業本部カスタマーサクセス統括マネージャーを務める湊柊一郎氏は、MagicSuccessについて、製品のアップデートサイクルが早く、CSチームがそのスピードに合わせて柔軟にデータ活用環境を変更する必要がある企業にとって理想的なソリューションだと語る。今後は、蓄積された観測データをさらに精査し、顧客対応の品質向上と保険業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を加速させる考えだ。