Honda硬式野球部、VRで脳疲労を可視化 選手のコンディション管理を高度化

2026年4月13日11:26|ニュースCaseHUB.News編集部
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 Honda硬式野球部は、選手のコンディション管理とパフォーマンス向上を目的に、VR技術を活用した脳疲労測定システム「ZEN EYE Pro」を採用した。4月13日、同システムを提供するニューラルポートが発表した。2026年シーズンのサービス利用契約を締結し、野球界で初めて本格的に導入する。練習や試合前後における選手の脳疲労度を数値化して管理することで、オーバーワークの防止やケガの未然防止につなげたい考えだ。

 スポーツ選手にとって、長期にわたるシーズン中の体調管理はパフォーマンスを維持するための重要な課題だ。身体的な疲労回復については、栄養管理や睡眠、アイシングといった科学的アプローチが普及している。一方で、打席での判断や守備の反応、投球のコントロールに影響を与える脳や神経系の疲労については、客観的な測定や管理の手法が確立されていなかった。自覚しにくい脳疲労の蓄積は、パフォーマンスの低下を招くだけでなく、疲労を起因とするケガや戦線離脱のリスクを高める要因となっていた。

 こうした課題を解決するため、Honda硬式野球部はデータ駆動型のチーム運営への移行を決めた。ニューラルポートのZEN EYE Proは、視線計測型のVRデバイスを活用し、約1分という短時間で中枢性疲労と自律神経系疲労を同時に数値化できる。視線の動きや瞳孔の反応を計測し、非侵襲的かつ客観的に脳疲労のレベルを評価できる点を評価した。ニューラルポートは2020年9月に設立された兵庫県芦屋市の企業で、脳科学や視線計測技術を軸にしたハイパフォーマー向けの支援システムを開発している。

 実際の運用では、練習や試合の前後で選手の脳疲労度を継続的に把握する。得られたデータを蓄積・分析することで、個々の選手に応じた練習負荷の最適化を図る。脳のコンディションを可視化することで、選手が最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整え、チーム全体の競争力を高める狙いがある。

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VRゴーグルを着用して脳疲労を測定している様子

 Honda硬式野球部監督の多幡雄一氏は、ニューラルポートのシステムの導入について、他の競技における活用実績を評価しているという。部内においても、選手たちの脳疲労度を継続的に把握することで、効率的かつ効果的な疲労回復を促し、パフォーマンスの最大化につながることを期待していると話している。

ニュースリリース