ウクライナ防衛軍の対シャヘド迎撃部隊は、テラドローンが提供する迎撃ドローン「Terra A1」の実運用を開始した。4月17日、テラドローンが発表した。同製品は同社の出資先であるアメイジング・ドローンズを通じて導入された。実環境での評価を起点に、低コストかつ大量の無人機攻撃に対する新たな防衛手段としての有効性を検証し、今後の展開拡大を目指す。
ウクライナでは近年、月間約5000機規模のドローンが飛来するような過酷な環境下となっており、高価な迎撃ミサイル等を用いる従来型の防空体制においてコスト効率の低さが課題となっている。攻撃用ドローンが1機数百万円であるのに対し、迎撃手段が数億円に達する場合があるためだ。
これに対し、約30万から100万円程度で運用可能な迎撃ドローンは、持続可能な防衛手段として注目されている。また、ウクライナでは現場のフィードバックを迅速に製品改良へ反映させる短サイクル型の導入モデルが重視されており、実環境で有効性が確認された技術(Combat-proven)であることが選定の重要な基準となっている。
こうした背景から、テラドローンは迅速な展開性と運用のしやすさを重視したTerra A1を開発し、部隊チームへの提供を開始した。同製品は、実運用を通じて得られるデータや現場の声を即座に設計へ反映できる仕組みを備えている。今回の導入では、まず一部隊での性能検証や運用課題の抽出を行い、その結果に応じて追加導入や他部隊への展開を検討する段階的なモデルを採用した。
導入先であるチェルニヒウ州防衛軍の対シャヘド迎撃部隊長は、Terra A1について「操作が容易で、急旋回時にもスムーズに反応する」と評価している。同機には日中の可視光帯域で高解像度映像を提供するデジタル日中カメラが搭載されており、標的を鮮明に捉えられることから「昼間の作戦行動において極めて重要」だという。安全性や使い勝手の良さにも実際のユーザーニーズが反映されていると述べている。