みずほフィナンシャルグループ、IBM watsonxでシステム運用を高度化

2024年9月9日08:25|ニュースリリース公開日 2024年2月1日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 みずほフィナンシャルグループは、みずほのシステム運用における品質向上と効率化を目指し、生成AIを活用した実証実験を2023年8月から3ヶ月間実施した。日本IBM、MIデジタルサービスが、2024年2月1日に発表した。

 社会インフラでもある銀行システムの運用では、正確性はもちろんのこと、不具合発生時の早期復旧が求められる。しかし、従来の手法では、エラーメッセージのパターンが複数存在するため、障害規模が大きい場合はメッセージ量の増加も相まって、熟練のオペレーターでも原因特定から復旧までに時間を要していた。

 みずほフィナンシャルグループは、日本IBMのビジネス向けAIおよびデータ・プラットフォーム「watsonx」の基盤モデルを活用し、エラー検知の効率化に向けた実証実験を行った。具体的には、生成AIにインシデント対応で誤りが発生しそうなパターンを追加学習させ、イベント検知における一連の運用を支援するアプリと連携。その結果、イベント検知におけるエラーメッセージの監視と対応において98%の高い精度を実現した。これにより、復旧までの最短手順を案内することが可能となり、復旧スピードの向上が期待できる。また、watsonxはオンプレミスでの稼働も可能なため、可用性・機密性の確保が必要な場合でも安心して利用できる。

 みずほフィナンシャルグループと日本IBMは今後、watsonxの基盤モデルを活用したイベント検知と対応を拡大し、2025年度の本番環境への適用を予定している。また、生成AIを活用したインシデント管理と障害分析高度化にも取り組み、運用の更なる効率化、高度化を進めていく。

ニュースリリースURL
https://jp.newsroom.ibm.com/2024-02-01-Mizuho-IBM-Japan-Generative-AI-PoC