宮崎銀行は、融資業務の効率化を図るため、日本IBMが開発した生成AIアセットを活用した融資稟議書作成アプリケーションを導入し、2024年4月から一部店舗で本番利用を開始した。2024年6月13日、日本IBMが発表した。同行では、生成AIの活用により、従来行員が手作業で行っていた融資稟議書の作成にかかる時間を95%削減した。
宮崎銀行は、中期経営計画「First Call Bank」を策定し、「全てのステークホルダーのサステナビリティーに貢献し、圧倒的に信頼される銀行グループ」を目指し、変革と成長を進めている。さらに、収益力強化、収益性改善につながる労働生産性の向上のために、デジタル技術を活用した業務効率化を目指し、生成AIを積極的に活用した銀行業務の飛躍的な効率化に取り組んでいる。
今回導入したアプリケーションは、宮崎銀行用に新たに構築したクラウド基盤上で、MicrosoftのAzure OpenAI Serviceと連携するよう構築されている。日本IBMの既存の実証済み生成AIアセットを活用することで、一から設計する手間と費用を抑えることが可能なほか、時間的にも効率的に開発が可能となり、約2ヶ月間という短期間で業務へ実用可能なアプリケーションの開発を実現した。
現在、一部の店舗で運用が開始されており、宮崎銀行は今後、全店での運用開始に向け、本アプリケーションの精度向上とサブシステムからのデータ連携を進めていく。日本IBMは、銀行業務とシステム・アーキテクチャー、ハイブリッドクラウドの知見をもとに、最新のAI技術活用したアプリ開発やインフラ構築、コンサルティング、プロジェクト全体管理を引き続き支援していく。
さらに、日本IBMは、業務効率化のために生成AIを融資業務以外のさまざまな銀行業務にも適用していくことを目指し、宮崎銀行と共創を進め、宮崎銀行の商品・サービスの向上、収益力強化や業務効率化につながる取り組みを支援していく。