松本市、発達障害児への切れ目のない支援体制構築へ IIJの情報連携プラットフォームを採用

2024年9月9日08:45|ニュースリリース公開日 2024年6月17日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 松本市は、発達障害や疾病を持つ子どもへの継続的な教育・医療支援を行うため、インターネットイニシアティブ(IIJ)の情報連携プラットフォーム「IIJ電子@連絡帳サービス」を採用した。6月17日、IIJが発表した。特別支援教育分野で専門職間の情報連携プラットフォームが導入されるのは、全国の行政で初の事例だという。

 近年、発達障害などで支援が必要な子どもへの行政側の対応が追いついていないという課題が全国的に顕在化している。松本市でも、医療機関での診断に時間を要し家庭での育児負担軽減につながらない、医療的ケア児への支援体制や情報連携が不足しており学校入学手続きなどの負担が保護者に集中しているといった課題があったという。

 こうした状況を改善すべく、松本市は24年4月1日に、乳幼児期から高校卒業まで、発達障害や発達の遅れを持つ子ども、医療的ケア児、小児慢性特定疾病の子どもなどを継続的に総合支援する「松本市インクルーシブセンター」を開設した。

 同センターは「全ての子どもたちが共に遊び・学ぶインクルーシブな環境」の実現を目指し、関係機関が連携して地域一体となって子どもとその家族を支援する体制を構築する。具体的には、乳幼児期からの切れ目のない支援による二次障害の予防、保護者支援の充実、学齢期における学びにくさへの対応、多様な学びの場の整備などに取り組む。

 今回採用したIIJ電子@連絡帳サービスは、松本市インクルーシブセンターで保健士、作業療法士、保育士、臨床心理士、医師などの職員が、保育士や特別支援学校の教員、専門医など、子どもに関わるさまざまな専門職と情報を共有し、連携するためのプラットフォームとして活用する。

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IIJ電子@連絡帳サービスを活用した子育て支援のイメージ

 電子@連絡帳の導入により、子どもに関する情報を一元管理することで、多様な専門職による対応、個々の状況に応じた迅速な支援体制構築、学習障害の早期発見などの効果を見込む。松本市は、同サービスの活用を通じて、乳幼児期から高校卒業まで、発達障害や疾病を持つ子どもへの切れ目のない支援体制の構築を目指す。

ニュースリリースURL
https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2024/0617.html