KDDIは、社内メール便搬送業務の自動化を目的に、自律走行搬送ロボット「カチャカプロ」を採用した。8月21日、「カチャカプロ」を提供するプリファードロボティクスが発表した。エレベーターと連携して複数フロアを自律的に移動し、業務負荷の軽減と効率化を図る。今後は運用台数を拡大していく計画だ。
KDDIは、業務効率化と従業員の負担軽減を目的に、東京都港区の本社ビルにカチャカプロを導入した。同ビルではメール室を起点として、日々各フロアへ社内メール便を搬送しているが、多層階を跨ぐ作業が大きな負荷となっていた。この課題を解決するため、カチャカプロが選定され、段階的な導入が進められている。
導入されたカチャカプロは、自律的にビル内を移動し、メール便の配達・集荷業務を担う。配達時は、メール室で担当者が郵便物をセットすると、ロボットが該当フロアのメールボックスまで自走し、到着後に各フロアの担当者が荷物を取り出す。集荷も同様のフローで、メール室へ自動で搬送する。
また、カチャカプロはエレベーターと自動で連携する機能を備えており、フロア間の移動時には自らエレベーターを呼び出して乗降できる。これにより、人の手を介さずに複数フロアを跨いだ搬送業務の自動化を可能にしている。
KDDI本社では2025年7月から1台のカチャカプロが稼働を開始しており、今後は順次台数を拡大し、最終的には5台体制での本格運用を予定している。