Innovation Studio、AI試着ミラーで店舗体験を刷新 ECへの送客も強化

2026年1月22日23:42|ニュースCaseHUB.News編集部
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 Innovation Studioは、アパレル店舗における顧客体験の向上と運営の効率化を目的に、パーフェクトのAI服試着APIを採用した。1月22日、AI肌解析やバーチャル試着ソリューションを提供するパーフェクトが発表した。同APIを組み込んだ体験型ミラー「+PLUS MIRROR」を実店舗に配置し、顧客が衣服を脱ぎ着することなく瞬時に試着イメージを確認できる環境を整備した。試着の手間を軽減することで、店舗滞在時間の延長や自社ECサイトへの送客強化につなげる。

 Innovation Studioは、セレクトショップ「FREAK'S STORE」などを展開するデイトナ・インターナショナルの子会社として2023年に設立された。同社は、リアル店舗ならではの価値を再定義し、オンラインとオフラインを融合させるデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として、OMO(Online Merges with Offline)の推進を重要な経営課題としている。従来の店舗運営では、複数のアイテムの着脱にかかる手間や、混雑時の試着室への案内といった物理的な制約が、顧客の利便性や店舗の運営効率を阻害する要因となっていた。

 こうした課題を解決するため、同社はバーチャル試着の採用を検討した。採用の決め手となったのは、パーフェクトが提供するAPIの再現性の高さだ。衣服の素材感やシルエット、着用時のバランスを細部まで再現できる点を評価した。クオリティの低さがブランドイメージの低下につながることを懸念していたが、検証の結果、最も自然で違和感のない仕上がりだった。また、API連携による柔軟なシステム構築が可能であることも選定のポイントとなった。

 +PLUS MIRRORでは、商品のバーコードを読み取るか、スタッフのスタイリング画像を選択して自身の全身写真を1枚撮影するだけで、最大5点までのアイテムを同時にバーチャル試着できる。これにより、実際には手間のかかる色違いや別スタイルの比較が容易になった。さらに、スタッフとのコミュニケーションのきっかけとなるよう、店内の鏡としての役割を損なわないUI/UX設計にもこだわっている。

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+PLUS MIRRORを使ったバーチャル試着のイメージ

 活用の効果として、顧客の店舗体験価値が向上したほか、スタッフの接客負荷の軽減も進んでいる。特に混雑時には、顧客がセルフサービスでバーチャル試着を利用することで、スタッフが他の業務や高度な提案に注力できるようになった。さらに、試着した情報をECサイトへ連携する仕組みを構築したことで、店頭で検討した商品を後からオンラインで購入するOMOの導線も強化された。展示会でのリード獲得数が計画比で120%に達するなど、対外的な関心も高まっている。

 Innovation Studio取締役の目黒希望氏は、骨格別のコーディネート提案において、体の細かい特徴まで反映された生成結果が得られれば、より説得力や納得感が高まると期待を寄せる。また、同社ディレクターの中村賢也氏は、顧客自身で選んだアイテムを組み合わせてコーディネートを再現できる機能や、サイズ感の精度向上への意欲を示している。今後はスポーツやエンターテインメント、ブライダルなど、アパレル以外の分野への技術展開も視野に入れ、さらなる価値提供を目指す。

ニュースリリース