姶良市がITインフラ刷新でサーバールームの省スペース化と可用性を両立

2025年2月12日21:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 姶良市は、シュナイダーエレクトリックのトータルITインフラソリューションを導入し、新庁舎のサーバールームにおいて省スペース化、省エネ、運用効率の向上を実現した。2025年12月2日、シュナイダーエレクトリックが発表した。

 姶良市は、加治木町、姶良町、蒲生町の3町が合併してできた市で、鹿児島市のベッドタウンとして人口が増加している。旧庁舎が3つの地域に分散し、築50年以上が経過していたこと、台風の影響を受けやすいことから、新庁舎が建設されることになった。新庁舎では、サーバールームの刷新が重要なテーマとなり、電源の安定化、省エネ、省スペース化、運用効率の向上が求められた。

 旧庁舎のサーバールームでは、システムごとに小型UPSが設置されていたため、管理が煩雑で、非常用電源の判別も難しい状況だった。そこで、集約型UPS「Symmetra PX」を導入し、一台で全てのシステムの電源を保護できるようにした。

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集約型UPS Symmetra PX

 集約したことでUPSの運用管理が容易になり、ラックのIT機器搭載率を高め、蓄電容量の最適化による省エネも実現した。また、ラック型空調機「InRow」とラック「NetShelter」を組み合わせた局所冷却方式を採用し、空調効率を最適化した。ラック内の温湿度を計測する「NetBotz」と、環境のリアルタイム監視を実現する「EcoStruxure IT Data Center Expert」、ファシリティの管理を一元化する「EcoStruxure IT Advisor」により、システム全体の一括監視と管理を可能にした。

 これらのソリューション導入で、サーバールームの面積を大きく削減した。当初の想定よりも省スペースに収まったことで、サーバールームの隣に備品を収納する部屋を増設できた。また、UPSを二重化し電源の冗長性を確保することで、システムの可用性を高めている。

 姶良市役所 企画部 デジタル行政推進課課長 内村美智浩氏は「こういったシステムは、何事もなく普通に動いてくれることが当たり前とされるわけですが、実際にこれまでの導入も運用も大きなトラブルはなく、とても満足しています」と評価している。

ニュースリリース