カナダ小売大手Metro、500店舗の運営を包括的に可視化しプロセス最適化へ

2025年7月4日14:10|ニュース
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 カナダ小売大手のMetroは、店舗内のオペレーションをモニタリングする富士通のオファリング「Fujitsu Advanced Operation & Management」を採用した。7月4日、富士通が発表した。店舗の売上データや防犯カメラ映像などを統合・分析することで、コンプライアンス違反や非効率性を迅速に把握できる体制を構築。複数業態を横断したモニタリングにより、意思決定の高度化につなげる。

 Metroはカナダのモントリオールに本社を置く大手食品小売業者。スーパーマーケット、ディスカウントストア、ドラッグストアなど、国内で複数の業態を展開している。従来、店舗の売上データ、顧客会員情報、防犯カメラ映像といったデータが分散しており、店舗運営の状況を包括的に把握し、コンプライアンス違反や非効率な業務プロセスを迅速に特定するのが難しいという課題を抱えていた。

 そこで同社は、店舗内のオペレーションを包括的にモニタリングし、業務プロセスを最適化するため、富士通のオファリングを採用した。富士通が小売業界で蓄積してきたノウハウを評価したという。導入は2025年2月に20店舗でのパイロットプロジェクトから始まり、同年4月までに「Metro」「Super C」「Food Basics」ブランドを含む500店舗への段階的な展開を完了した。

 この新たな仕組みの導入後、店舗マネージャーは店舗運営におけるコンプライアンス違反や非効率性を迅速に把握できるようになった。また本社側では、異なる業態の店舗を横断し、多様なリスクパターンや業務プロセスを一つのダッシュボードで一元的に監視することが可能になったという。これにより、リスクのある店舗や商品をリアルタイムで検知し、データに基づいた迅速な意思決定を下せるようになったとしている。

 パイロットプロジェクトの段階で既に多くのリスクを検知するなど高い成果が実証されており、今後、店舗データの収集や分析といったオペレーション監視に関わる作業の削減を見込んでいるという。

ニュースリリース