東京電子専門学校は、ノーコード推進協会(NCPA)が提供する認定資格「ノーコードパスポート」を教育カリキュラムに採用した。9月7日、NCPAが発表した。プログラミングの学習につまずきやすい学生の挫折を防ぎ、システム全体を俯瞰して課題解決にあたる実践的なIT人材の育成につなげる。
情報システム系学科を展開する東京電子専門学校では、従来のプログラミング教育においてソースコード記述の難しさから途中で挫折してしまう学生の存在が課題となっていた。特に情報処理科の運用コースなど、プログラミングに苦手意識を持つ学生であっても、自らの手で動くシステムを作り上げる成功体験を得られる学習環境が求められていた。
こうした背景から同校は、ノーコードを活用した教育の検討を進め、NCPAが提供するノーコードパスポートを採用した。同資格は、プログラミング未経験者でも体系的にノーコードやAIの基礎知識、ツールの特性、業務活用手法を習得できる認定試験だ。コードの仕組みを理解したうえでツールを活用できるよう、カリキュラムの2年次以降に組み込んだ。
試験はPCが設置された実習室を活用し、教員が教室を巡回する体制のもとで一斉に学内受験を実施した。普段の実習で使い慣れた環境を提供することで、学生が落ち着いて受験できる体制を整備するとともに、つまずきやすいポイントや解答時間を教員側で正確に把握した。
ノーコード教育と資格取得により、学生のシステム開発に対する意識は大きく変化した。ソースコードの細かいエラー処理にとらわれる状態から脱却し、システム全体の構造や目的を俯瞰して捉える力が身についた。また、授業内でアプリ開発を完遂できたことでモノづくりの手応えを得たほか、就職活動時の履歴書に記載できるアピール材料として学生の自信につながっている。
東京電子専門学校情報学部副学部長の榎本博文氏は、プログラミングでコードを書く授業ではエラー処理に目がいき全体の目的を見失いがちだったが、ノーコードツールは完成が早く全体像を掴みやすいため、学生が俯瞰してシステムを見る力がついたと振り返る。今後はスキルの獲得にとどまらず、AI時代を見据えた道徳観や倫理観、主体的に課題を解決する力を高める教育を推進したい考えだ。