アイシン福井、工場IT資産の可視化を自動化 数千のIP資産を毎日把握しセキュリティ強化

2026年4月25日21:19|ニュースCaseHUB.News編集部
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 アイシン福井は、工場ネットワーク内のIT資産可視化と脆弱性診断の自動化を目的に、Powder Keg TechnologiesのAIセキュリティ診断デバイス「MUSHIKAGO」を採用した。4月24日、Powder Keg Technologiesが発表した。数千規模のIPアドレスを有する広大な工場環境において、稼働に影響を与えずにリアルタイムで資産状況を把握できる体制を構築した。

 アイシン福井は、アイシングループにおいてトランスミッションや電動駆動ユニット(eAxle)部品の開発・製造の中核を担う企業だ。同社は自動車サプライチェーンの一翼として、JAMA/JAPIAが定めるサイバーセキュリティガイドラインへの準拠を推進するなど、工場のセキュリティ強化に取り組んでいた。しかし、広大な工場内には製造装置に組み込まれた制御用PCなどの「見えないIT資産」が多数存在しており、数千に及ぶ資産を人力で調査・管理し続けることは限界に達していた。

 MUSHIKAGOの採用にあたっては、既存の製造装置に一切の変更を加える必要がない「エージェントレス」なスキャン能力を高く評価した。ネットワークに接続するだけで自動的に資産を洗い出せるため、現場の生産性を落とさずに導入できる点が決め手となった。また、ユーザー数ではなく、現場への影響を抑えつつ即時性に優れた情報を得られる機能性も採用のポイントとなった。

 導入により、工場のIT資産と脆弱性の状況を毎日自動で可視化できるようになった。従来は困難だった資産台帳の最新化がリアルタイムで可能になり、セキュリティ対策の進捗管理も効率化された。人員を増やさずに低コストで広範な診断を実施できる体制が整ったことで、製品の競争力維持と安全な供給体制の両立を実現している。

 今後は、脆弱性診断に加えてペネトレーションテスト(侵入試験)機能を活用し、さらなるセキュリティ対策の高度化を進める。アイシン福井経営企画部部長の道関氏は、「サイバーセキュリティは品質の一部であると認識している。MUSHIKAGOを最大限に活用し、安全・安心な製品供給を通じて自動車業界全体の発展に貢献していきたい」と話している。

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