J.フロント リテイリング(JFR)は3月1日、グループ9社で新たな共通会計システムの本格運用を開始した。NTTデータのERPパッケージソフトウェア「Biz∫(ビズインテグラル)」を中核とし、経営管理情報の見える化や現場業務の効率化を図る。2026年3月までにグループ22社への展開を予定している。
JFRは、大丸松坂屋百貨店やPARCOなどを傘下に持つ持株会社で、小売業を核に多角的な事業を展開している。しかし、会計システムの老朽化や業務プロセスの非効率性、グループ全体を俯瞰した経営管理の必要性などの課題に直面していた。
新システムは、Biz∫の標準機能を活用し、業務の標準化や見直しを実現。さらに、Board JapanのEPMソリューション「Board」を導入し、経営分析の迅速化を図った。また、ファーストアカウンティングのAI-OCR「Robota」やウイングアーク1stの文書管理システム「invoiceAgent」を組み込み、請求書処理の効率化や電子帳簿保存法への対応も実現した。
導入効果として、財務情報の一元化によるグループ経営管理の高度化、業務の標準化・効率化、デジタル活用による働き方改革の推進などが期待されている。JFRは「データプラットフォームに財務データと非財務データを集約することで、高度かつ迅速な意思決定を支援できる」としている。
NTTデータは本システムの導入を担当。NTTデータ・ビズインテグラルがBiz∫の販売・保守を、Board Japanが「Board」の販売・保守を、ファーストアカウンティングが「Robota」の販売・保守を、ウイングアーク1stが「invoiceAgent」の販売・保守をそれぞれ担当している。
5社は今後、Biz∫を核とした経営管理の高度化と業務効率化を実現するソリューションの提案活動を推進。2029年までに、グループ経営を行う15の企業グループへの導入を目指すとしている。
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