JA全農ひろしま、kintoneとAIで農業現場をDX 出荷計画や問い合わせを効率化

2026年6月5日15:30|ニュースCaseHUB.News編集部
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 全国農業協同組合連合会広島県本部(JA全農ひろしま)は、出荷計画管理や問い合わせ対応などの周辺業務を効率化するため、サイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」を採用した。6月4日、サイボウズが発表した。同時に生成AIと連携するプラグインなども導入し、「電話・FAX・紙」を中心としたアナログな農業の現場におけるデジタル化と、現場主導によるアプリ開発体制の構築を進めている。

 広島県の農業を支える同組織は、農畜産物の集荷・販売を行う「販売事業」と、生産資材などを供給する「購買事業」を柱に多岐にわたる事業を展開している。部門ごとに個別の基幹システムを運用していたが、その周辺にある出荷計画の集計やシフト作成、各種申請などの業務にはExcelや紙の運用が根強く残っていた。さらに、JAグループ全体として電話やFAX、メモによるやり取りが多く、組織を横断した多段階の手作業による属人化や非効率が課題となっていた。

 選定にあたっては、現場の業務課題に合わせて柔軟にアプリを作成できる点を高く評価した。かつて東京の本所に駐在していた職員が現地でkintoneが活用されている様子を目にしていたことも後押しとなり、実際の業務課題をもとに試作したアプリを職員に共有して期待感を高めた上で、2022年10月に本格導入を決めた。また、地方拠点特有の課題であるIT研修やイベントへの物理的距離を克服するため、パートナー企業であるみらい株式会社と契約し、トラブル対応やプログラム作成の伴走支援を受ける体制も整えた。

 導入効果の代表例が、広島県特産の「わけぎ」における出荷計画アプリの構築だ。従来は生産者が紙で提出した計画を、各拠点のJA担当者が集計し、さらにJA本部がとりまとめて全農へ報告する多段階の手作業が発生していた。新システムでは、生産者にメールで自動通知してスマートフォンなどから入力フォームで提出してもらう仕組みを実現。集計が自動化されたことで関係者全体の負担が軽減され、計画の精度向上にもつながっている。

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JA全農ひろしまでのkintone活用イメージ

 さらに、M-SOLUTIONSが提供するプラグイン「Smart at AI for kintone Powered by GPT」を活用し、生成AIを用いた業務プロセスの構築にも着手した。Webサイトからの問い合わせに対し、過去の対応履歴や組織情報をもとにAIが返信文案を自動生成する。必ず人のチェックを介する運用を徹底することで安全性を確保しつつ、文案作成の手間を省き、職員の知識や経験による回答品質のばらつきを底上げして標準化する効果を上げている。

 現在は、当初の特定部門主導による開発から、現場主導の「市民開発」へと段階的にシフトしている。2025年度からは各部署に担当者を配置し、入職1年目の職員が講師を務める月1回のハンズオン研修を継続して現場のアプリ開発力を育成している。今後は蓄積されたデータをAIで加工・変換して次のアクションにつなげるなど、市民開発と現場起点のAI活用を一体で推進していく。2

ニュースリリース