ウェブ制作会社のJBNは、プロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」を導入した。9月11日、Backlogを提供するヌーラボが発表した。顧客や外部パートナーを同一のプロジェクトに招待して情報を一元化することで、プロジェクトの進行状況の不透明さを解消し、各メンバーが自身の業務に集中できる環境を整えた。
JBNはCRM活用を前提としたウェブサイト制作を主軸とする企業。取引先とのウェブサイト制作プロジェクトにおいて、情報が分散し、プロジェクトの全体像や進捗状況が把握しにくいという課題を抱えていた。また、チャットでの個別依頼によりタスク管理が複雑化し、本来の業務に集中できない状況も発生していた。
こうした課題を解決するため、同社はプロジェクトに関わるすべての関係者がリアルタイムで進捗状況を確認し、円滑にコミュニケーションできる環境を求めていた。そこで情報の一元化とタスクの可視化を実現するツールとして、Backlogの採用を決めた。当初は、顧客からの細かな依頼にかかる見積もりと実時間の差分を可視化するために利用していたが、その後、ウェブサイト制作プロジェクト全体の進行管理へと活用の幅を広げた。
Backlogの導入により、JBNは顧客やパートナー企業もプロジェクトに招待し、すべてのタスクを共通のプロジェクト上で管理するようになった。これにより、顧客はプロジェクトの進捗状況をいつでも確認でき、安心感を得られるようになった。情報が一カ所に集約されたことで、確認の手間も大幅に減り、コミュニケーションが円滑になっている。
また、タスク管理の効率も向上した。ガントチャート機能では、外部パートナーが担当するタスクに背景色が付くため、視覚的に指示を出すことが可能となった。これにより、各メンバーは自分が今何をすべきかを瞬時に把握でき、タスクを探したり整理したりする手間がなくなり、本来の業務に集中できる。
JBNは、顧客側にもタスクの整理や確認を担う役割を設けることで、常に課題を漏れなく管理している。メンバー全員がBacklogを正しく使いこなすことで、高いチーム力が発揮され、プロジェクトの進行速度が上がったと実感している。
取締役の阿部寛樹氏は、「今後はディレクターだけでなく、エンジニアやデザイナーもそれぞれの職域からタスクを発信し、自律的にプロジェクトに貢献できるような環境づくりが大切だ」と話す。また、ディレクターの金子大地氏は、BacklogのWikiやドキュメント機能を活用し、進め方の型やナレッジをチームで共有することで、より自律的に動ける環境づくりを加速させたいと述べている。