JFEシステムズは、自社が提供する食品製造業向け品質情報管理システム「MerQurius」のブランドサイトリニューアルに向け、HubSpotのCMS製品である「HubSpot Content Hub」を導入した。7月14日、導入・運用支援を手がけた100社が発表した。従来の手作業による属人的な更新体制から脱却し、専門知識がなくても複数人で運用できる体制へと切り替えることで、新規ページの制作期間を以前の3分の1以下に圧縮することに成功した。
JFEシステムズは、鉄鋼業界で培ったシステム構築技術を生かし、製造業をはじめとする多種多様な業界に向けてERPソリューションや自社パッケージ製品を展開している。同社が2002年に販売を開始した「MerQurius」は、食品製造業に特化した品質情報管理システムとして、長年にわたり500社以上の企業に導入されてきた。
しかし、同製品の認知拡大を担うブランドサイトはCMSを導入しておらず、かつては特定のWeb担当者が手作業でHTMLコードを書き、新しいページを作るたびに関連リンクを一つずつ手動でつなぎ込むという、完全な属人的内製体制で運用されていた。そのため、ページ完成に多大な時間と作業コストを要し、デジタルマーケティングを加速させるための速やかな情報発信やコンテンツの量産ができない点が大きな課題となっていた。さらに、同社は2021年に「HubSpot Marketing Hub」を先行導入していたものの、ブランドサイト本体が未統合であったために、サイト上のユーザー行動データとMA(マーケティングオートメーション)機能が分断され、ポテンシャルを十分に引き出せていない状態が続いていた。
こうした課題を解消し、デジタル空間における新規の顧客接点を最大化するため、同社はHubSpotの「Eliteパートナー」である100の支援のもとで、ブランドサイトをHubSpot Content Hubへ完全移行・統合するリニューアルプロジェクトに着手した。
パートナー選定の決め手となったのは、同業他社への豊富な導入支援実績に加え、既存のSFAとHubSpotの連携において深い知見を保有していた点である。プロジェクトを進めるにあたっては、複雑な食品品質情報管理の業務知識に寄り添い、訴求力の高いコンテンツ構築に向けて実務レベルで協働できるパートナーとしての姿勢が重要視された。
リニューアルの結果、専門知識がなくてもCMSのエディターから直感的にコンテンツを制作・修正できる環境へと一新された。これにより、特定の担当者に依存していた運用の属人化が解消され、セミナーやコラムなどの更新業務を組織全体でスマートに分担できるようになった。新しいページの完成にかかる期間は従来の3分の1以下へと短縮されている。
さらに、ブランドサイトとMA基盤が一つのプラットフォームへ集約されたことで、リード情報や行動データの可視化、一元管理が可能になった。SEO対策の基盤が整ったことも寄与し、リニューアル後の1年間で自然検索流入数とPV数は伸長し、ターゲットとする重要キーワードでの検索順位向上も達成した。
JFEシステムズは、今回の取り組みで確立した誰もが迅速に更新できるコンテンツ量産体制を基盤に、今後さらなるリードスコアリングやパーソナライズ機能などのデータマーケティング施策を本格化させる。将来的には、自社が展開する他の製品系サイトもすべてHubSpotへ集約し、顧客生涯価値(LTV)を最大化するデータ統合マネジメントの実現を目指す。