JFEスチール、京浜地区の大規模基幹システムをJavaへ刷新 29カ月でオープン化を完了

2025年11月13日23:39|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 JFEスチールは、京浜地区にある東日本製鉄所の大規模基幹システムをオープン環境へ移行した。同システムのオープン化は、リライトツール「Xenlon~神龍 Migrator」を活用したTISのXenlon~神龍 モダナイゼーションサービスを利用し、TISとJFEシステムズが支援した。11月13日、TISが発表した。レガシー言語で構築された約3400万ステップのシステムをJavaへリライトすることで、DX推進上の課題を解決する。今回の刷新により、JFEスチールの全製鉄所・製造所の基幹システムの約7割がオープン環境へ移行した。

 JFEスチールは、各製鉄所や製造所の基幹システム刷新を段階的に進めてきた。すでに仙台製造所や知多製造所、西日本製鉄所(倉敷地区)では、クラウド環境への移行とオープン化を完了している。今回対象となった東日本製鉄所の基幹システムは、メインフレーム上のPL/IやCOBOLなどのレガシー言語で構築された旧アーキテクチャがDX推進における課題となっていた。

 同社は、2022年10月に仙台製造所のオープン化をTIS、JFEシステムズと共同で完遂した実績や、TISのXenlon~神龍 モダナイゼーションサービスの高い変換率を評価し、TISをパートナーとして選定した。

 東日本製鉄所の基幹システム刷新プロジェクトは、2023年4月に開始。TIS、JFEスチール、JFEシステムズの3社が協力して推進した。対象は、仙台製造所の3倍以上に及ぶ約3400万ステップもの大規模システムだ。移行では、既存の業務ロジックを継承しつつ、新しいアーキテクチャへ最適化し、最新のクラウド環境へ移行した。

20251113_jfe.png
東日本製鉄所基幹システムの刷新イメージ

 3社は仙台製造所での共同プロジェクト経験を活かし、役割分担を明確化して効率的にプロジェクトを推進した。その結果、当初計画の33カ月から4カ月短縮となる29カ月という短期間で刷新を完了し、2025年8月に本番稼働を開始した。

ニュースリリース