廃棄物の収集運搬を手がけるKCSは、ラクスのクラウド型電子請求書発行システム「楽楽明細」を使い、月約200件の請求書の発行作業を、月8時間程度から1時間程度に減らした。10月6日、ラクスが発表した。取引先ごとにWeb送付と郵送を使い分け、電子化率は導入当初の20%程度から50%に上がった。10月に本格稼働する予定の入金消込も、同じシステムで自動化する。
KCSは一般廃棄物と産業廃棄物の収集運搬業を営み、飲食店やホテルなど幅広い取引先に、毎月約200件の請求書を発行している。取引先は、月数万円から数百万円の規模まで幅がある。以前は、すべての請求書を紙に印刷し、三つ折りにして封入する作業を手で行っており、月末の発行作業だけで約8時間かかっていた。封入や宛先の確認でミスが出ることもあった。
入金消込にも手間がかかっていた。インターネットバンキングのCSVデータと請求データを目視で照らし合わせ、月末月初は作業に2日ほどかかった。決算期には残高が合わず、照合を最初からやり直すこともあった。金属くずやアルミ、段ボールを引き取り先に売った代金が、請求書を出していないのに振り込まれ、通常の入金と混ざる点も消込を難しくしていた。これらの業務は経理担当の2人に集中し、属人化も心配されていた。テレビCMで楽楽明細を知り、検討を始めた。
選択した理由は、操作が簡単そうなことと、Web送付と郵送を選べる柔軟性だ。個人商店のように電子化に踏み切れない取引先が多く、対応できる先だけWebに切り替えてもらう使い分けが必要だった。導入前は、手で封入して送っていたものをシステムに任せると、届いたかどうかの実感が持てなくなるのが不安だった。ラクスの営業とカスタマーサポートが丁寧に対応し、その不安は解消された。請求内容を修正した際の差し替え発行の操作で困ったときも、サポートに問い合わせて対応できた。
その結果、月末に集中していた発行作業は約8時間から約1時間に減り、宛先の間違いによる発送ミスもなくなった。取引先ごとに送付方法を選べる機能を使い、郵送を続ける先とWeb送付に切り替える先を分けた。導入当初は20%程度だった電子化率は、無理なく50%まで上がった。
入金消込は、債権管理オプションで自動化を進めている。経理担当者から消込作業の負担を減らしたいとの声が上がったのがきっかけで、請求書の発行で効果を実感していたことから導入を決めた。請求データと入金データを自動で照合し、決算前の残高の照合をやり直す二重作業をなくす狙いだ。決算が落ち着いてから本格的に運用し、稼働は10月の予定となる。給与計算のシステム化も検討している。
KCSの北里浩一朗社長は「請求書発行の作業は月8時間から1時間に短縮され、非常に助かっています。宛先間違いによる発送ミスもなくなりました」と話している。