アオイテックは、社内のDX推進と業務効率化を目的に「kintone」を活用したアプリ開発を内製化する取り組みを本格化するために、「kintone アプリ構築マスター研修」を実施した。サイボウズのパートナーで「kintone アプリ構築マスター研修」を提供したフリグラムが、4月25日に発表した。
自動車用ランプのLED基板や制御基板を中心にグローバル展開するアオイテックは、社内の業務効率化とDXの早期実現を経営課題と位置付けてきた。各部門にDX担当者を任命し、全社を挙げてシステム化やデータ活用の体制を強化していたが、その推進役となるメンバーのスキル向上と現場主導の仕組み作りが課題だった。現場社員が自ら業務課題に即したアプリケーションを開発できる環境を整えるため、kintoneを基幹ツールに据えたDXプロジェクトを始動した。
製品選定に際しては、専門的なITスキルがなくても現場部門の担当者自身が柔軟にシステム開発できる点や、スクラッチ開発と比較してコストを抑えてスピーディーに導入できる点などを評価した。検討の過程で、kintoneアプリ構築に関する実践型研修と継続的な伴走支援を提供するフリグラムのプログラムが、現場ニーズと高い実効性を両立できると判断した。
2025年初頭にフリグラムのkintoneアプリ構築マスター研修を実施した。社内から選抜された12名のDXリーダーが研修に参加し、各部門が抱える課題の解決を指向したアプリ開発に着手した。導入開始から1カ月ほどで、受講メンバーが自部門の業務課題を解決する複数のアプリを自作し、実務への展開を始めている。現時点でも、kintoneプラグインを活用した高度な集計アプリの構築や、情報一元化によるプロセスの見える化、入力・検索・集計時間の短縮といった具体的成果が現れつつある。アオイテック技術部の大木光訓氏は「当初は何から始めるべきか悩んでいたが、全社でDX化をスローガンとして掲げ、自らアプリ開発ができる基盤を持てた。各部署で業務プロセス課題の解決を目指し、進捗の見える化や作業時間の短縮などの効果も期待している」と述べる。
今後は、1年間を通じてDX化プロジェクトを推進し、アプリ活用の進捗状況を定期的に社内で発表する。年末には成果発表会を実施し、「DX大賞」として優れた取り組みを表彰するなど、現場主導のDX浸透と自走型の体制強化を目指す。
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