城南コーテック、塗料の在庫管理をkintoneで 集計工数が月約20時間減

2026年10月22日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
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 1952年創業の塗装専門会社、城南コーテックは、サイボウズのkintoneと、アールスリーインスティテュートの「gusuku Customine(カスタマイン)」で、紙で管理していた塗料の在庫を、データで一元管理している。管理職の集計工数は、月あたり約20時間減った。10月21日、アールスリーインスティテュートが事例を公開した。

 城南コーテックは、東京都品川区に本社を置き、埼玉県内の児玉工場と上里工場の2拠点で、特殊塗装、機能性塗装、粉体塗装など、あらゆる工業製品の塗装を手がける。デジタル化は、2021年に、現在の渡邊智明社長が入社し、工場に整っていなかった通信環境を、ゼロから構築するところから始まった。2023年に、kintoneを試験導入し、紙で運用していた製造日報のチェックシートを、kintoneに置き換えた。ISO9001に基づき、トラブル時の原因追及を担う重要なデータだ。手作業のExcel集計で、約2週間かかっていた不良率の把握が、現場がタブレットからkintoneへ直接入力する運用で、リアルタイムになった。

 残った課題が、塗料の在庫管理だった。紙の管理で、棚卸しの数字が合わないことも珍しくなく、手作業の集計にも時間がかかり、材料費の実態がつかみにくかった。渡邊氏は、工数、原価、在庫を正しく把握することが、経営の土台と考え、データの集計と連携に特化したプラグインを検討する中で、カスタマインに出会った。決め手は、データの集計に加え、画面のカスタマイズやQRコードの読み込みなど、対応できる機能の幅が広い拡張性だ。設定した条件や操作と、その設定にした理由が、日本語で残り、時間が経っても意図を追いやすい点や、カスタマイズするアプリの数に応じた明確な料金体系も、後押しになった。2025年4月にフリープランで試用を始め、6月下旬に入出庫管理のカスタマイズを完成させ、現場の係長に動かしてもらって、実務に合うかを確かめたうえで、8月に本契約へ移った。

 入出庫管理アプリは、1回の入出庫につき、塗料1缶ごとに1レコードを作る仕組みで、保存すると、カスタマインが仕入マスタ側の在庫数を自動で計算し、反映する。入庫は管理課、出庫は現場と、部署ごとに権限を分け、保存後は編集不可にして、修正時は「変更する」ボタンを経由させる。月次集計アプリは、定期実行タスクで、日々のデータを月単位で自動集計する。売上と不良率は、チェックシートから日々集計し、材料費は「単価×出庫数」から算出して、売上と突き合わせ、商品ごとの材料費比率を導き、最終利益を算出する。現場の声を受けて作った注文書アプリは、資材コードを入力すると、品名や仕入先が呼び出され、資材に貼ったQRコードを、スマホで読み取る仕組みも加え、入力の手間とミスを減らした。

 係長の日々の集計作業(月5時間)や、課長が毎月丸1日かけていた月次集計が削減され、管理職会議の削減なども合わせて、月あたり約20時間の集計工数が減った。資料の作成が不要になり、5年ほど続いていた、月1回の定例報告も、工場長の提案で廃止した。今は、工場長自らがアプリを作るまでになり、渡邊氏も、生成AIを壁打ち相手にアプリを企画し、設計して、検討時間を半日から数分へ縮めている。

 渡邊氏は「工数削減という成果はありましたが、それが利益にどれだけつながったかと言われると、まだまだだと思っています」と話す。目指すのは、蓄積したデータを、生成AIに解析させ、経営と利益に結びつけることだ。その土台づくりとして、顧客ごとにバラバラな受発注情報を、生成AIで統一フォーマットに変換する、納期管理の仕組み化に取り組む。色替え時の段取りロスの削減や、工場内のAIカメラとkintoneの連携も、挑戦したいテーマだ。

ニュースリリース